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八王子で「空き家再生」テーマにトークイベント-建築家2人が議論

毎回、アーティストなどを迎えて行われる「desart & dessert」

毎回、アーティストなどを迎えて行われる「desart & dessert」

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 京王線・京王八王子駅そばのビストロ「Brasserie BASEL」(八王子市明神町3)で5月31日、アートやクリエーティブをテーマとしたトークイベント「desart & dessert vol.9 空き家が街を面白くする」が行われる。

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 毎回、専門家などを招いてトークを繰り広げる同イベント。9回目を迎える今回は、空き家の再生と街の活性化をテーマに、徳島県神山町で空き家の再生に取り組む坂東幸輔さん、台東区谷中の空き家をギャラリーやカフェ、レンタルスペースとしてリニューアルした宮崎晃吉さんの2人の建築家をゲストに迎えてトークを展開。事例紹介に加えて、街に対するビジョンや建築家としての思いなどについて聞き出していく。

 八王子駅周辺の空きテナントを使ってアーティストの作品展を行うなど、さまざまプロジェクトを行いながら、NPOの設立に向けた準備を進めている「AKITEN」が主催する今回のイベント。2012年春以降、不定期にトークイベントを開いており、今回からは東京都が進める「東京文化発信プロジェクト」の一環として開催される。

 これまでにも街にある空きスペースの活用を進めてきたが、「八王子の中心市街地で活動していたこともあって、空き家を使った取り組みはしてこなかった」と話すのは、「AKITEN」を手掛け八王子市議会議員として活動する及川賢一さん。「中心市街地の外に出ればテナントよりも家の方が多く、空き家が増え続けた結果、街が虫食い状態になっている」としたうえで、「住むという使い方だけでは空き屋は埋まっていかないので、住む以外の選択肢を空き家に持たせていく必要がある」と、今回、テーマとして取り上げることにしたという。

 ゲストの2人については、「単なる建築設計の範囲にとどまることなく、実際に地域社会に入り込み、その活性化に寄与する活動を行っている建築家」と、自身も建築家として活動し「AKITEN」に携わるTYRANT(明神町2)の松葉邦彦さん。「多くの建築家は自分の手掛けた建築と地域社会との関係や役割を雄弁に語るが、その大半は建築作品の正当化に過ぎず、実社会においてはほとんど無意味な実践を伴わない机上の空論」。そんな中、今回の2人は「八王子の地域活性化を目的としているAKITENに関わる同業者して大変共感を覚えるので、ぜひ話をうかがいたい」と話す。

 トークを通じて、「八王子という郊外での空き家の使い方のアイデアをゲストの2人から引き出せれば」と及川さん。「個人的には、空き家になりにくい建築や、空き家になった後に使われやすい建築なんてことも聞いてみたい」とも。

 参加には事前の申し込みが必要で、ホームページやフェイスブックを通じて参加者を募っている。「空き家を持て余している家主さんにも参加していただきたい」。イベント後には懇親会も予定し、「このイベントをきっかけにAKITENに協力してくれる仲間をさらに増やしていけたら」と期待を込める。

 開催時間は19時~22時。トークイベントの参加費は500円。懇親会の参加費は3,000円。

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