多摩市の複合文化施設・パルテノン多摩(多摩市落合)で現在、連携展示「ニュータウン誕生 ~千里&多摩ニュータウンの都市計画と人々~」が行われている。会場は特別展示室と歴史ミュージアム企画コーナー。
多摩市文化振興財団と吹田市立博物館(大阪府吹田市)が連携し開催する同展。大阪府によって計画され、日本初の大規模ニュータウンとなった「千里ニュータウン」と日本最大規模のニュータウンとして知られる「多摩ニュータウン」のそれぞれについて計画段階から図面や資料などを使って紹介。ニュータウン思想の背景や街の誕生に迫る展示を行っている。
展示に合わせ、今月17日には植栽の工夫に着目しながら街を歩く「多摩ニュータウン グリーンウォーキング」、28日・29日には江戸時代の絵図を使って歩く「300年前の絵図で歩く多摩ニュータウン」、5月19日には「都市計画家と歩く多摩ニュータウン」と題した講座を開催。
4月22日=「ニュータウンのつくられ方~都市計画思想をひもとく~」、同30日=「ニュータウンとコミュニティ」、5月13日=「理想都市の系譜~英国の田園都市から日本のニュータウンまで~」、同20日=「記録映画で読み解く『ニュータウン誕生』~千里と多摩の記録映画から~」と題した講演会も開く。
開催にあたっては、2016年後半から準備を進めてきたという。同館学芸員の仙仁径さんは「東西の主要なニュータウンとして、それぞれを比較することで面白いことが見えてくるのではないかというところから始まった。計画段階の図面などから、なぜこういう街の形になったのか注目してもらえれば」と話す。特に4月22日に行われる講演会は、それぞれのニュータウン計画に携わってきた人物を講師に迎えることにしており、「今回の展示の肝となっている部分を紹介していただけるのでは」とも。
「それぞれの街は完成から約50年たち、建て替えなどの課題に直面していることもあり、過去を知りつつ将来に思いをはせていただければ」と呼び掛ける。
開催時間は10時~18時。入場無料。5月27日まで。