八王子を舞台にしたサーキット型音楽フェス「HACHIDORI ─HACHIOJI ROCK DREAM─」の開催中止を受け、同フェスティバル実行委員会が3月10日から、期間限定でイベントTシャツなどの通信販売を始めた。
昨年は街中にフラッグを出すなどして盛り上げていた「HACHIDORI」
2016(平成28)年から年1回行われている同イベント。当初はライブハウス「MatchVox(マッチボックス)」「八王子RIPS」「papaBeat(パパビート)」(それぞれ八王子市三崎町2)など市内各所を会場として、今月8日の開催を予定。「ニューロティカ」「ハルカミライ」「フラチナリズム」をはじめとした地元ゆかりのバンドなど150組以上のアーティストが出演することになっていた。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ぐことを目的に、政府が大規模イベントの見合わせを要請したり、八王子市が各種イベントを中止したりしたことを受け、イベントの実行委員長で、「MatchVox」などの店長を務める奥泰正さんが2月26日、ホームページやSNSを通じて開催中止を発表。チケットの払い戻し対応などが進められていた。
今回、奥さんはSNSなどで来年の開催に向けて尽力していくことを明らかにした上で、「開催中止を受けて、実は各方面へのキャンセル代がかかっている」(原文ママ)と内情を紹介。会場費や人件費などの支払いも控えていることを受けて、イベントの際に販売する予定だったオリジナルTシャツやフェースタオル、ボディーバッグの3点の通信販売を行うことを明らかにした。
「チケットも払い戻しをするので丸々赤字になってしまう事になり困っていたところ、お客さまから『中止でもイベントTシャツが欲しい』というご要望があり、なんとか皆さまにグッズを買っていただくことで、キャンセル代の補填(ほてん)をさせていただけないかということになった」と奥さん。
Tシャツには出演予定だった全アーティストの名前が入っており、「そのバンドを好きな方はもちろん『中止になった時のTシャツ』として数年後話のネタにしていただけたら」とも。フェースタオルは、まちおこしというイベントの趣旨を反映し、地元企業を活用し今回初めて製作したという。
ボディーバッグは、ワールドパーティー(大阪市)が展開するブランド「KiU(キウ)」とコラボしたもので、「台風19号で被災地となった八王子にボランティアに来てくれた方がつなげてくれて、昨年発生した台風19号のチャリティーグッズとして発売させていただく」と話す。売り上げの一部は、台風19号の被害を受けた人に向け、市が実施している義援金として募金する予定。
価格は、Tシャツ・ボディーバッグ=2,500円、フェースタオル=1,000円。オフィシャルグッズサイトで注文を受け付けている。締め切りは今月15日。商品の発送は4月1日から行う。