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八王子のコーヒー店が集まり「瀬戸際プロジェクト」 クラウドファンド支援呼び掛けも

「瀬戸際プロジェクト」を立ち上げたコーヒー店店主

「瀬戸際プロジェクト」を立ち上げたコーヒー店店主

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 八王子のコーヒー店4店が4月20日、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を通じ資金支援を呼び掛ける「瀬戸際プロジェクト」を始めた。

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 「珈琲倶楽部(コーヒークラブ) 田(でん)」(八王子市横山町)、「coffee ritmos(コーヒー・リトモス)」(子安町4)、「LAMP COFFEE(ランプ・コーヒー)」(子安町1)、「ONE DAY COFFEE STAND」(初沢町)の市内のコーヒー店4店が共同で始めた今回のプロジェクト。

 新型コロナウイルス感染症拡大を防ぐため、短縮営業や臨時休業などで店の経営が危機的状況を迎えていることを受け、同業種が手を組む形でクラウドファンディングを立ち上げた。3,000円、5,000円、1万円、2万円、3万円、10万円のコースを用意。目標を達成するかどうかにかかわらず集まった金額が起案者に支払われるオールイン方式を取る。

 4店共通で使えるチケットのほか、4店の店主それぞれが今回の企画を踏まえて、ブレンドしたドリップコーヒー「SETOGIWAブレンド」を用意するなどコーヒー店ならではリターン品を用意。250万円を目標額に設定し協力を呼び掛けたところ、今月27日時点で140人を超える支援者から約100万円の支援が寄せられている。

 「珈琲倶楽部 田」店主の永塚祐士さんは「このような状況になり、店のほうがどうにもこうにもならなくなった。店を継続し、その先の未来に対して投資してくださる方に呼び掛けようと思った」と話す。参加店については、昨春に南大沢で行われたコーヒーの飲み比べイベント「うえすとさいど coffee」でできたつながりなどを生かして声を掛けたという。「クラウドファンディングにはメリット・デメリットがあるが、趣旨に賛同いただけた店に集まっていただいた」とも。

 リターン品について、「coffee ritmos」店主の吉川強さんは「せっかくコーヒー店が4店舗も集まるので、合同企画のブレンドを作ったら面白いのではと思った」と話す。2万円、3万円のコースでは、支援者から理想の味を聞き、それぞれの店主がオリジナルのブレンドコーヒーを作ることになっており、「消費者の方の気持ちに答えられる内容だと思う。ありきたりなものよりは心が通ってよいのでは」と吉川さん。永塚さんは「業界のセオリーを全部壊したようなもので、『ritmos』の吉川さんが斬新なアイデアを出してくれた」と評価する。

 「SETOGIWAブレンド」というストレートな名前は、「クラウドファンディングは意思が反映されるもの。いかにいろいろな方に共感してもらえるかが大事。ネガティブさが逆に人の共感を生むのではと思い、あえて直球で付けた」と吉川さん。

 「ピンチはチャンス。現実は辛いが、それはみなさん一緒。悲観的に考えるのではなく、こんな状況ではあるが明るく考えてはいる。ここでみんなそろったので、終息した後のことを考えたほうがいい」と永塚さん。「ONE DAY COFFEE STAND」店主の林としひこさんは「街の色を作るのは個人店の明かり。それが1つずつ減っていくというのは街が終わっていくという意味だと思っている。個人店が4つ集まったことに意味があるのではないか。1つでも明かりを残したい」と話す。

 「LAMP COFFEE」店主の港井寿典さんは「八王子のコーヒー文化を発展させたいという思いがある。『八王子っておいしいコーヒー店が多いよね』と言われるようになりたい。そういった意味でもライバルとなる店がないといけないので、僕にとってはコーヒー店がなくなるということは辛く悲しい。そうなりたくないと強く思う。まず存続させて、八王子のコーヒー文化の発展に貢献していきたい」と意気込む。

 支援募集締め切りは5月28日23時59分59秒。

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