高尾山薬王院(八王子市高尾町)などで2月2日、「節分会追儺(ついな)式」が行われる。
本来は立春・立夏・立秋・立冬のそれぞれの前日を指す節分。現代では立春の前日だけが残り、今年は立春が2月3日となることから、1897(明治30)年以来、124年ぶりに2日に豆まきなどが行われる。
今年は東京都などに新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令されている中、当日を迎える。高尾山薬王院では、例年、大相撲の力士、人気俳優、女優、歌手などを「特別来場参加者」として招き、鬼はいないとされているため、「福は内、福は内」と豆をまいている。しかし、今年は「新型コロナの影響で有名人の方も自粛され、誰が来ていただけるか発表できない」と同院担当者。
今年の豆まきは9時、10時30分、12時、13時30分、14時30分の5回行う予定で、各回の30分前または定員になった時点で参加を締め切る。担当者は「皆さん感染防止には気を付けていただきたい」として、来山前の検温やマスクの着用、手指消毒などを呼び掛けている。
広域八王子圏では、高幡不動尊(日野市高幡)でも同日、節分会が開催される。今年は内容を大幅に縮小し、宝輪閣2階舞台からの年男や芸能人による豆まきは行わず、福豆の授与も当日に先立ち、1月31日から行うとしている。
そのほか、八幡八雲神社(八王子市元横山町2)が節分会や豆まきの神事を取りやめることを明らかにするなど、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止を受け、これまでにない対応を取る寺社も見られる。