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SLにまつわる音をカセットテープに ティアックと東武鉄道がコラボ

SLの音収録に携わったティアックの山本さん(右)と花田さん

SLの音収録に携わったティアックの山本さん(右)と花田さん

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 音響機器メーカーのティアック(多摩市落合)と東武鉄道が協働して、SLの音を収録したカセットテープを配布する「SL大樹乗車キャンペーン」が1月16日から行われている。

収録に使われた「DR-05」「DR-07MKII」「DR-100MKIII」の3機種

 土休日を中心に東武鬼怒川線・下今市駅~鬼怒川温泉駅間で運行されている「SL大樹」。今回のキャンペーンでは、列車内で配布する記念乗車証を集めた人を対象に、列車が発するさまざまな音を収録したカセットテープを進呈する。

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 カセットテープの制作に当たっては、ティアックのチームが自社の業務用音響機器ブランド「TASCAM(タスカム)」の製品を使って収録。タスカムのホームページでは、収録当日のエピソードなどを写真付きでまとめた特設ページ「SL大樹を録れ!」も公開しており、同社のリニアPCMレコーダー「DR-05」「DR-07MKII」「DR-100MKIII」をそれぞれ2台ずつ三脚に乗せ、録音を行っている様子などが紹介されている。

 音響機器事業部国内営業部の山本浩史部長は「今回、東武鉄道が景品としてカセットテープをプレゼントすることになり、当社に縁があって話が舞い込んできた」と話す。「日頃、われわれが録音に出向くことはないが、コロナ禍の中、企業同士が力を合わせることにはやりがいがあると思った。話を頂いてから行動に出るまで、わずか10日ほどだったと思う」と振り返る。

 録音当日は、6台の機材に加え、予備として持っていた機材もフル稼働で収録したという。「録音できるのは1回だけ。録音レベルを変えて、とにかく保険をかけて録音をするしかない」と山本さん。「録音家の方に事前に聞いたら、特に汽笛の音はダイナミックレンジが半端なく、普通では録音できないと言われた。中央線の電車で試してみたものの静かで参考にならなかった。こうやるしか知恵が湧かなかった」とも。

 車内に加え、機関室や車両の連結部、車庫などさまざまな場所で録音を行った。「時刻表に追い回されるように、みんなでレコーダーを持って走った。すごく体力を使った。宿舎に戻った後も翌日に向けて、パソコンにバックアップしたり、バッテリーをチェックしたり、設定を直したりと羽を伸ばす暇はなかった」と山本さん。「機関士の方にレコーダーを渡して録音してもらうなど、やれることはなんでもやった。こんなチャンスはない。録音家冥利(みょうり)に尽きるし、こんなチャンスは絶対に逃してはいけないという緊張感は半端なかった」と話す。

 特設ページを公開したことについて、「この機材は習い事や英語学習、野鳥や鉄道の録音などいろいろと使われている。中でも、鉄道の音を録音されている方と接点を持ち、その方から聞いた意見を製品に反映したいという思いがあった。お客さまがどう使われているかをきっちり把握したいし、使ってて困っている人の意見は次の製品に生かしたい。これから始める人には、こうやったらいいということも伝えたい。そのような思いもあり、苦労したエピソードも含めて伝えることにした」と山本さん。

 今回のコラボを受け、山本さんは「ぜひSLに乗っていただきたい。カセットテープを聞いているだけでも旅をしているような気分になれるのは面白い。レコーダーを旅の友達のようにしていただけたら」とアピールする。

 キャンペーンは3期に分け、それぞれ収録内容が異なるカセットテープを配布する。2月14日まで行っている第1弾では、駅の発車音や鬼怒川温泉駅の転車台、列車の通過音などを収録したものを配布。第2弾は2月20日~3月22日、第3弾は3月26日~4月26日に行う予定。それぞれのカセットテープに記載しているQRコードを読み取ると、デジタル音源がダウンロードできる。そのほか、走行中の運転室の音などを収録したオリジナルカセットテープ「特別編」を、鬼怒川温泉駅ツーリストセンターで販売している。価格は500円(限定300本、購入は1人1日1本まで)。販売は5月31日まで。

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