高尾登山電鉄(八王子市高尾町)が現在、七夕を前にメールやツイッターで願い事を募集する「リモート短冊」企画を行っている。
3年前から高尾山ケーブルカー・清滝駅横で七夕に合わせて短冊の飾り付けを行っている同社。誰でも自由に願い事が書けるようにと、短冊とペンも用意している。集まった短冊は7月8日以降、高尾山薬王院で焚き上げる。
今年も「世界が平和でありますように」「テストでいい点数が取れますように」「アンパンマンになれますように」などと記された短冊が飾られている。コロナ禍を反映してか、「コロナ退散」「コロナ早くなくなってください」「コロナが落ち着いて、いろんなところに行けますように」(それぞれ原文ママ)などの願いも見られる。同社広報担当者は「消毒用アルコールを設置し、記入の際には間隔を空けてもらうなど新型コロナウイルス感染症対策を行いながら実施している」と話す。
今年は高尾山まで来ることができない人を対象にメールやツイッターで願いごとを送ってもらい、駅員が短冊に代筆した上で飾り付ける「リモート短冊」を始めた。「今年の七夕企画の開始時には、高尾山がある東京は緊急事態宣言下だったこともあり、来山できない方のためにとツイッターやメールを介してリモート短冊を募ることにした」と同社担当者。「一枚ずつ真心を込めて代筆するとともに、せっかく頂いた願い事を書き漏らさないように気を付けている」とも。
2019年は約620枚、昨年は約2400枚の短冊が集まったという。担当者は「昨年はコロナ終息を祈る声が多かった影響もあり、一気に規模が大きくなった」と言い、今年は既に約960枚の短冊が集まっている。「昨年同様に新型コロナウイルス終息を祈るものが多く見られる。今年はさらに『海外旅行に行けますように』『遠方の友だちに会えますように』など終息後について具体的な願いが書かれたものも多い」と話す。
「リモート短冊」は、19日時点で10件の応募があった。担当者は「来山して直接書く人が大多数だが、七夕まで受け付けているので、リモート短冊もぜひ利用してほしい」と呼び掛ける。「依然として厳しい状況は続く。かつての活気あふれる高尾山が戻ってくる日に向けて、当社としても引き続き感染症対策を徹底していく。お客さま一人一人の協力も必要不可欠。ケーブルカー・リフト乗車中はマスクを着用する、大声での会話は控えるなど協力してほしい」とも。
「リモート短冊」の締め切りは7月6日23時59分。