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「高尾・浅川野鳥図鑑」発刊 高尾山などで見られる100種類の野鳥を紹介

完成した本を手にする「八王子・日野カワセミ会」の粕谷会長

完成した本を手にする「八王子・日野カワセミ会」の粕谷会長

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 浅川流域の野鳥観察を行っている市民団体「八王子・日野カワセミ会」による書籍「見る!聞く!歩く! 高尾・浅川野鳥図鑑」が11月7日、発売された。

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 フリーペーパー「はちとぴ」などを発行している清水工房(八王子市追分町)の出版事業部門「揺籃(ようらん)社」から刊行された同書。高尾・浅川エリアで観察できる100種類の野鳥をポケットサイズの図鑑としてまとめた。

 写真と文章で鳥について紹介している。同会のホームページと連動して、QRコードを読み取ることで、録音した一部の鳥の鳴き声を聞けるようにしたほか、探鳥スポットの情報も得られるようにした。野鳥観察に関する用語を紹介するページなども設け、初心者向けに入門書としての活用も狙う。

 同会は1985(昭和60)年に発足。現在、200人を超える会員がおり、浅川流域の野鳥の数をカウントすることで、生息状況の記録なども行っている。粕谷和夫会長は「これからは地球環境が大事になってくる。そのときにはいろいろな指標があったほうがいい。鳥は一つの有用な指標だと思う。20カ所で定期的に鳥の数を数えているが、それを100年、200年と続けていくことが目標」と話す。浅川流域では「カモの仲間が減り、イソヒヨドリという新しい鳥が増えている。ただ、35年くらいでは物を言わないほうがいいんじゃないかと思っている。せめて100年は記録を取らないと」とも。

 今回は会の設立35周年を受けて、市の市民企画事業補助金も活用し図鑑を制作した。「これまで高尾山で手頃な野鳥図鑑はなかった。そこで、書店で売れる本を作りたいと思った」と粕谷さん。2018(平成30)年から40回の編集委員会を行い一冊にまとめたという。「これまでの調査の成果を基に図鑑作りに取り組んだ。高尾山と浅川にどんな鳥がいるかを分かりやすく市民に知ってもらうことを念頭に置いた」と話す。

 35年間の調査で約240種類の野鳥を記録してきたものの、「図鑑にもいろいろあるが厚くても大きくても駄目。主な100種類を選び、それをポケットサイズに収めた」と粕谷さん。「みんなで作ることに意義がある」として、図鑑に掲載するための写真を会員に撮ってもらったり、10人の編集委員で手分けして鳥の説明文を執筆したりと会を挙げて制作に取り組んだ。

 「鳥を見て、『この鳥はなんだろう』と思ったときに一発で分かる本。見たものを図鑑で確認して納得することが大事。その時に使いやすいのではないか。八王子・日野の市民だけではなく、高尾山に登る人にはポケットに入れて持っていってもらいたい」とアピールする。

 編集を手掛けた揺籃社の増沢航さんは「皆さんの35年の蓄積を形として凝縮できた。関わったことで身近な所に鳥がいるんだと勉強した。地域の自然をまとめて、その一つとして野鳥に触れている本はあるが、八王子・日野地域の野鳥図鑑というのは初めてだと思う。プロだけでなく初心者の方にも分かるよう工夫しまとめた。手に取り、見た鳥を探してもらいたい」と話す。

 18日からは八王子市学園都市センター(旭町)のギャラリーで「八王子・日野の野鳥展」を開く。35年間の調査結果などをまとめたパネルや会員が撮影した鳥の写真や動画、野鳥の木彫り「バードカービング」などを展示する予定。「市民で鳥に関心がある方には来ていただきたい」と粕谷さん。開催時間は10時~20時(最終日は17時まで)。今月23日まで。入場無料。

 新書判、76ページ。価格は990円。

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