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八王子に「煮かつサンド」の自動販売機 設置1カ月、宣伝効果狙う

店の入り口前に設置された自動販売機

店の入り口前に設置された自動販売機

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 「Jazz Bar & Cafe ROMAN(ジャズバー&カフェ ロマン)」(八王子市横山町、TEL. 042-645-4607)が店の入り口前にオリジナルのサンドイッチ「煮かつサンド」の自動販売機を設置して1カ月がたった。

「煮かつサンド」を自動販売機で販売

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 1957(昭和32)年創業の同店。甲州街道(国道20号)・八日町東交差点側に店を構える。現在の店舗は2014(平成26)年11月にカフェとしてオープンしたが、現在は「煮かつサンド」のテークアウトと配達を専門に扱っている。

 同店によると、昭和の終わりごろからあるという「煮かつサンド」。揚げたてのカツをたれに付け、ひと煮立ちさせた後、パンに挟んだ物で、もともとは店で出していたメニューだった。2014(平成26)年に急速冷凍の技術を使って商品化。同年に行われた「八王子T-1(手土産ナンバーワン)グランプリ」では味部門賞を受賞した。八王子市内ではセレオ八王子北館(旭町)2階の八王子・多摩地域のアンテナショップ「はちまるステーション」などでも販売されているほか、通信販売も行っている。八王子市のふるさと納税返礼品の1つにも選ばれている。

 自動販売機は4月5日に本格稼働した。冷凍食品として、ロースとヒレの2種類を用意した3個入りの「煮かつサンド」(各900円)と「煮かつカレーヒレ」(1,200円)を販売する。筐体(きょうたい)にはサンドイッチの断面の写真をデザインするなど工夫をこらした。

 店主の高木慎二さんは「サンドイッチは賞味期限が1日しかない。全国の方に食べていただくには冷凍できないかと思って調べたところ、急速冷凍の技術にたどり着いた」と開発当初を振り返る。今回、自動販売機を置いた理由について、「一番の目的は地元の方へのプロモーション。『これなんだろう』と思ってもらえるようにラッピングにも力を入れた。黒の自動販売機は珍しいらしい。商品のパッケージのデザインを生かしたので、まるで自動販売機が1つの箱のようになった」と話す。加えて、「営業時間がそんなには長くないので、閉めている時間に買いに来られた方のためにもなると思った」とも。

 稼働後の評判は上々で、「『バスで通ったときに見かけて、どうしても買いたくなった』と来た人もいる。看板としての効果は絶大で、遠方から来てたまたま通った人にも『煮かつサンド』と店がリンクするようになったよう」と高木さん。「今まで早く閉まっていたが、おなかがすいたらいつでも買えるようになった。インスタ映えもすると思うので、見に来てもらえれば」。今後については「八王子で作り上げた基盤を崩してしまったら元も子もない。このカツサンドを後世に残すためにも味を守り、基盤をしっかりと固めながらもいろいろな形で全国に発信していきたい」と意気込む。

 営業時間は10時~17時。

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