「八王子芸術祭 Journey - 自然に潜む美しさを探る旅」が9月15日、八王子市内の高尾・恩方エリアで始まる。

3月に「TOKYO FARM VILLAGE」で行われた「アート楽器」製作の様子

　八王子市と八王子市学園都市文化ふれあい財団（八王子市本町）が主催する同イベント。同財団では2008（平成20）年から2021年まで、八王子市内の各所でコンサートなどを開く「八王子音楽祭」を開催してきた。今回、「旅する芸術祭」をコンセプトに市内を5つの地域に分け、2年ごとに巡っていく新たなイベントを立ち上げた。

　初回となる今年は高尾・恩方エリアを舞台にした。テーマは「自然に潜む美しさを探る旅」。期間中、高尾のカフェバー「TOUMAI（トゥーマイ）」（館町）、日本庭園「高尾駒木野庭園」（裏高尾町）、コーヒーショップ「ONE DAY COFFEE STAND」（初沢町）、ミニチュア・ドールハウス作家の谷本朋子さんのアトリエとレンタルギャラリーを併設した「高尾アートギャラリー 春しるべ」（高尾町）などを会場に市内で活躍するアーティストの作品や演奏が楽しめる催しを行う。

　今月17日からはデザイナー・アーティストとしても活動するタレントの篠原ともえさんが手がけるアートプロジェクト「CLEAN HIKES, GREEN PEAKS MT. TAKAO」が始まる。

　東京都立八王子工業高校（現在の東京都立八王子桑志高校、千人町4）応用デザイン科を卒業し、八王子にゆかりがある篠原さん。今回は「持ち運べるアート」として、高尾の間伐材を使い、「クリーンな山歩きが、緑美しい山々を育む」との思いを表現したメッセージバッグを作った。今月26日から高尾山頂の東京都高尾ビジターセンター（高尾町）で配布する。配布数は各日150個限定。配布はなくなり次第終了。高尾599ミュージアム（高尾町）や同センターでは、メーキング動画を上映するほか、初日の17日は、高尾599ミュージアムでトークイベントを行う。開催時間は14時30分～15時25分。

　今月23日・24日は「星槎国際高等学校 八王子学習センター」（元八王子町2）で、ツアー型演劇「むかしむかし、あるお家に～アイコとユウスケのだいぼうけん～」、25日からは高尾599ミュージアム内の広場「599 GARDEN」で、ドーム型テントを使って作品を上映する「瞑目の森」などを行う。

　同財団では、不要となった楽器を譲り受け、アート作品としてよみがえらせた上で必要な人に届ける「幸せを運ぶアート楽器プロジェクト」を展開している。今回の芸術祭のプレイベントとして、2月に「高尾の森わくわくビレッジ」（川町）、3月に「TOKYO FARM VILLAGE」（小比企町）でそれぞれ異なるピアノを「アート楽器」に仕上げた。今回、八王子市夕やけ小やけふれあいの里（上恩方町）で10月7日・8日に行うイベント「うたとおはなし ～里山で芽吹く2日間～」では、完成したピアノが登場するという。開催時間は11時～16時。

　10月29日まで。