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「八王子まつり」、ポスターと手拭いデザイン決まる 制作した学生を表彰

松本さん(左)、宮崎さん(右から2人目)、高橋さん(右)と初宿市長

松本さん(左)、宮崎さん(右から2人目)、高橋さん(右)と初宿市長

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 八王子まつり実行委員会が7月3日、今年の「八王子まつり」公式ポスターと手拭いを公開し、デザインを手がけた学生を表彰した。

初宿市長から表彰を受ける宮崎さん

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 多摩地区最大規模の山車祭りとして知られる「八王子まつり」。甲州街道(国道20号)をメイン会場に山車やみこし、民踊流しやパレードなどさまざまな催しを行う。今年は8月1日から3日間の日程で行われる。

 祭りの公式ポスター、観光誘致ポスターは2014(平成26)年から日本工学院八王子専門学校(八王子市片倉町)、手拭いは2020年からサレジオ工業高等専門学校(サレジオ高専、町田市)の学生が、それぞれ授業の一環でデザイン制作に取り組んでいる。選考の上、最優秀賞となった作品は実際にポスターなどにして活用している。

 今年の公式ポスターは日本工学院八王子専門学校デザイン科3年の宮崎陽菜さん(崎はたつさきが正式表記)、観光誘致ポスターは同3年の高橋ひなさん(高ははしごだかが正式表記)、手拭いのデザインは、サレジオ高専デザイン科4年の松本昊士さんの作品を最優秀賞に選んだ。公式ポスターは八王子市内などの街中、観光誘致ポスターは首都圏の主要駅などに掲示する。手拭いは今年の祭りの記念グッズの一つとして販売する。

 当日は作品の披露と合わせて、八王子まつり会長を務める初宿和夫八王子市長が受賞者を表彰した。特別賞の受賞者は八王子まつり実行委員会の尾川朋治会長が表彰した。

 式典の後、初宿市長が「デザインをする上でこだわった点は」「制作にはどのくらい時間がかかったか」などと受賞者に質問し、説明を受ける場面もあった。

 「宵」をテーマにし、絵の具を筆で描くなどしてデザインを制作したという宮崎さんは「鮮やかでぱっと見て目を引くようなビジュアルを目指した。現実と夢の境がぼやけるような幻想的な世界を表現したかった。祭りの中で人々のざわめきやにぎやかさが伝わるようなビジュアルにした。若い人や家族連れをターゲットにした。私の作ったポスターが八王子の夏を彩る一枚になれたらうれしい。この経験を今後の励みに、これからも制作を頑張りたい」と話す。

 高橋さんは「細かい彫刻など山車の魅力が伝わればいいと思った。観光誘致版のターゲットは海外の方。日本のポスターは思いや感情を伝えることを前に出すことが多いが、海外のポスターは見るだけで端的に情報が伝わるようにされているものが多い。それもあって、山車の良さを前面に出し伝えるデザインにした。祭りの思いや伝統、熱気を多くの人に感じてもらい、一緒にその輪の中に入ってもらい、八王子まつりに参加してもらえれば」と話す。

 手拭いのデザインを手がけた松本さんは祭りをイメージさせる縄を中央に配置し、八王子の「八」にかけて八つ橋文の柄と八王子市花のヤマユリを組み合わせるなど工夫した。「縄には八王子まつりが地域の人の思いによって紡がれているというイメージを含めた。八つ橋文には八王子まつりがこれからも末広がりににぎわっていく願いを込めた。祭りにとどまらず弁当を包んだり軽く手を拭いたりと日頃から使ってもらえたらうれしい」と松本さん。

 初宿市長は「皆さんには八王子まつりに興味を持ち、いろいろ学んだり調べたりしたと思う。その努力に敬意を表したい。八王子で学ぶ皆さんが八王子の歴史、イベントに関心を持ち、力を尽くしてくれたことが何よりもうれしい。一緒になって盛り上げたい」と話す。

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