「ウェルサンピア多摩」閉館へ-社会保険庁改革の一環で

3月末で閉館する「ウェルサンピア多摩」

3月末で閉館する「ウェルサンピア多摩」

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 「ウェルサンピア多摩」の愛称で知られる「東京厚生年金健康づくりセンター サンピア多摩」(多摩市落合2)が3月31日、閉館する。

 同施設は厚生年金の加入者を対象に旧社会保険庁が厚生年金法に基づいて設置した施設。都内には多摩市のほか、新宿に「東京厚生年金会館」(ウェルシティ東京)の計2カ所がある。

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 「ウェルサンピア多摩」は1987(昭和62)年に開館。66部屋、計135人を収容できる宿泊施設で、会議室やレストラン、結婚式場、プールなどのアスレチック施設を備える。サンリオキャラクターを中心としたアミューズメント施設「サンリオピューロランド」から徒歩10分の距離にあることから、チケットとセットにした「サンリオ宿泊パック」なども展開していた。2008年度の利用者数は約30万人。

 閉館は「2004年に決まった社会保険庁改革の一環」と施設の運営をしている厚生年金事業振興団総務課の山北さん。「国は『年金・健康保険福祉施設整理機構』を設立し、年金福祉施設等、 302施設を原則5年以内に廃止・売却することになった」。

 憩いの場所として親しまれ、年金福祉施設としては数少ない黒字経営を達成していたことでも知られる同施設。売却が発表された2005年には市が「市民に親しまれている」と計画に反対し、運営企業の誘致や市による買い取りなどを検討。地域住民も署名運動を行い、約1万5,000人の反対署名を厚生労働大臣に提出するなど「存続運動」が巻き起こった経緯がある。2008年1月にはこの地元の声を受け、いったん売却計画を凍結し、閉館に向けて止めていた宿泊の予約受け付けも復活。解雇を通告されていた従業員も元の仕事に戻るという事態が起こっていた。

 閉館に伴い、館内のレストラン「クレール」やアスレチック、カルチャースクールなど、すべての営業が終了するが、同館の利用客からは「閉鎖されるのはとても残念」「閉館までにあと何回行けるか」など惜しむ声も多い。これを受けてか、宿泊については営業終了となる今月末まで満室となっている。

 施設は昨年11月に桜美林学園(町田市)などが落札。同学園では2011年5月に迎える創立90周年に向けて施設を整備していくという。なお、今月末で「東京厚生年金会館」も閉館するため、都内からは年金福祉施設が完全になくなることになる。

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