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あきる野市、被災者対象に支援サービス-独自にカード発行

あきる野市が発行を始めた「グリーンハートカード」

あきる野市が発行を始めた「グリーンハートカード」

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 あきる野市は4月18日、東日本大震災の被災者を対象に独自の支援サービスを受けることができるカード「グリーンハートカード」の発行を始めた。

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 市では震災の発生を受け、市施設への被災者の受け入れを行っているほか、救援物資や義援金の受付、市民から無償で1年間にわたって空き家やアパートの一室を提供してもらえるよう呼びかけるなどさまざまな取り組みを実施。被災地域である宮城県栗原市が友好姉妹都市であることから、同市に物資による支援に加え、被災状況を随時ホームページなどで紹介する試みも行っている。

 あきる野市への避難状況については、「学校関連については教育委員会など関係各所が情報を持っている状態で、現時点では情報がさまざまなところにある」と市企画政策課担当者。このため市では被災者へのサービス提供に当たって、市役所の相談窓口での「避難者相談カード」への記入を促している。しかし、「相談カードには個人情報がそのまま載っているので、被災者の皆さんには使いにくい」。そこで携帯できる証明書として「グリーンハートカード」を発行することにした。

 カードを持つことで、市内を走る循環バス「るのバス」の利用料金が無料になるほか、図書館での利用者カード発行、体育館での個人使用料無料などに加え、有料ごみ袋の配布や秋川渓谷「瀬音の湯」(あきる野市乙津)を市民割引料金で入浴できるなどのサービスを受けることが可能。「現時点では有効期限は設けていない。社会情勢の変動などに併せて検討する。サービスもできるものがあれば拡充する」と担当者。

 カードの表面には「GREEN HEART 2011」と入った緑色のハートマークと「想いはひとつ がんばろう!日本」というメッセージを入れた。ハートマークには被災地や被災者への思いやりの心をイメージ。「市の将来都市像は『人と緑の新創造都市』というもの。そこで人をハートで、緑は色で表現した」。カードにはそれぞれ番号を振るほか、裏面には氏名、生年月日、避難先など現在の居住地を書き込む欄を設けた。

 市役所1階市民相談窓口で受け付ている。「避難者相談カード」への記入後、カードを即時発行する。発行には運転免許証など住所が記載されている証明書が必要。証明書がない場合も相談に応じるという。

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