プレスリリース

サクラパックス株式会社と大形軸受用の梱包箱を共同開発

リリース発行企業:日本精工株式会社

情報提供:

日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長・CEO市井 明俊、以下「NSK」)のグループ会社であるNSK富山株式会社(本社:富山県高岡市、代表者:代表取締役社長 坂田 禎智、以下「NSK富山」)は、サクラパックス株式会社(本社:富山県富山市、代表者:代表取締役社長 橋本 淳、以下「サクラパックス社」)と新しい梱包箱を共同開発しました。
新開発した梱包箱は、箱の側面にリサイクル可能な強化段ボール「TRI-WALL PAK(R)」を採用。側面部の素材を木材から強化段ボールに切り換えることで、大幅な軽量化、開梱・解体・廃却のしやすさに加え、ライフサイクルCO2排出量を従来比46%削減します。(NSKおよびサクラパックス社共同調べ、従来利用していた木箱との対比)。順次、NSK富山の主力製品である大形軸受の梱包に使用を開始します。今後、NSK他工場にも展開予定です。


今回新たに開発した梱包箱 (例) *1

*1 サイズ: 縦 730mm×横730mm×高さ778mm
重量および素材: 上部4.8kg(合板)、側部4.1kg(強化段ボール)、下部10.7kg(合板)


新梱包箱を使用予定のNSK富山の大形軸受(例) *2

 *2 外径600mm~950mmまで、幅800mm以下、重量600kg以下について新梱包箱を利用予定。

1. 開発の背景
1) 概要
NSKグループでは、持続可能な社会の実現に向けて、カーボンニュートラルをはじめ、さまざまな取り組みを推進しています。物流分野においても、梱包材の削減や再利用、輸送の効率化などに取り組んでいます。今回、大形軸受用の梱包箱のライフサイクル(製造・使用・廃棄)に注目し、お客様の要望であった取り扱い性の改善と、環境負荷の大幅低減を両立させました。
2)詳細
NSK富山の主力製品である大形軸受の輸送・保管のための梱包には、その重量から高い耐久性が求められ、従来から木箱を利用してきました。一方で、木箱そのものも重いことに加え、またリユース・リサイクルが困難な特性もあり、CO2および廃棄物低減などの観点で課題がありました。またお客様から、木箱の解体に手間がかかるなどの要望もあり、NSK富山と同じく、富山県に本社を構える段ボール製品総合メーカーであるサクラパックス社と、環境負荷低減と解体容易性の向上を目指して協議と検証を重ねてきました。その結果、側面の強化段ボール化であれば強度に支障がないことを確認できたため、この度の共同開発にいたりました。
2. 新たに開発した梱包箱の概要と特長
1)梱包材としての軽量化とライフサイクルCO2排出量を大幅に低減
1. 木箱の側面部分にリサイクル可能な強化段ボールを採用。産業廃棄物量・廃却コストを低減。

今回開発した梱包箱側面に採用した強化段ボールの構造(例)

2. 製造時に必要な釘の使用量と電力消費量も低減。
⇒1.、2.により、梱包材として軽量化を実現(従来比42%低減)。また原材料の調達から
お客様による廃棄に至るまでのライフサイクル全体で、CO2排出量を従来比46%削減。(下図) *3


※CFP試算結果(NSKおよびサクラパックス社共同調べ)

*3 試算条件… 梱包箱サイズ:縦880mm×横880mm×高さ328mm

2)お客様における開梱・解体時の取り扱い性を改善
1.同側面は底板から簡単に分離が可能、製品の取り出しや解体も容易

開梱時の様子(底板から側面を分離する際の様子)

2.従来同等の荷役作業にも対応(フォークリフトによる差し込み、吊り作業にも対応可能な設計)。

切欠き構造により吊り作業にも対応可能

※本梱包箱の取り扱い時の注意:
大形軸受は重量物であるため、安全確保の観点から、保管時の段積み数を最大2段までとしています。

3. 今後の展開について
NSK富山の主力製品である大形軸受などの梱包に使用を開始し、今後、NSK他工場にも展開予定。
■サクラパックス社について
サクラパックス株式会社は、1947年創業の富山県富山市に本社を置く段ボール製品の総合メーカーです。企画から設計・製造・物流まで一貫して手がけ、北陸地域で高いシェアを誇ります。独自の設計力と技術力で、400種以上の包装資材を駆使し、顧客のニーズに応える高付加価値なパッケージを提供しています。創業以来、70年以上にわたり黒字経営を継続し、安定した経営基盤を築いています。また、地域貢献活動やSDGsへの取り組みにも積極的で、グッドデザイン賞など多数の受賞歴があります。「笑顔をつなぐ、パッケージ」を理念に、持続可能な社会の実現を目指しています。
サクラパックス社についての詳細はこちらのページをご覧ください。
■NSK富山株式会社について
NSK富山株式会社は、1966年に富山県で創業し、精密機械部品の製造を通じて日本のものづくりを支えてきました。1991年にNSKグループの一員となり、2008年にはNSKの100%出資による完全子会社化を経て、現在では軸受(ベアリング)製造の中核拠点として重要な役割を担っています。
高岡工場(富山県高岡市)と八尾工場(富山県富山市)の2拠点を中心に、鍛造・焼鈍・旋削・熱処理・研削・組立までの一貫生産体制を確立。長年培った加工技術と品質管理力により、NSKブランドの信頼性を支える高精度な製品を提供しています。企業理念として、「MOTION & CONTROL(TM)」の実現に向け、地域社会との共生と地球環境への配慮を重視しながら、持続可能なものづくりを推進。2023年にはISO45001認証を取得し、安全で働きがいのある職場づくりにも注力しています。NSK富山株式会社は、NSKビジョン2026「あたらしい動きをつくる。」のもと、技術革新と人材育成を通じて、社会に新たな価値を提供し続けます。
NSK富山株式会社についての詳細は、こちらをご覧ください。
■NSKについて
NSKは、1916年に日本で最初の軸受(ベアリング)を生産して以来、100年以上にわたり軸受や自動車部品、精機製品などのさまざまな革新的な製品・技術を生み出し、世界の産業の発展を支えてきました。1960年代初頭から海外に進出し、現在では約30ヶ国に拠点を設け、軸受の分野で世界第3位、またボールねじ、電動パワーステアリングなどにおいても世界をリードしています。
企業理念として、MOTION & CONTROL(TM)を通じて円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって、国を越えた人と人の結びつきを強めることを掲げています。2026年に向けてNSKビジョン2026「あたらしい動きをつくる。」を掲げ、世の中の期待に応える価値を協創し、社会への貢献と企業の発展の両立を目指していきます。
NSKについての詳細は、こちらのページをご覧ください。

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