HOBE ENERGY株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:沖野 強一、以下「当社」)は、低圧系統用蓄電所向けの蓄電システム「HOBE HP2-208」(定格出力49.9kW/蓄電容量208kWh)を開発しました。2027年3月から出荷を開始する予定です。
本製品は、Grade Aセル(※1)だけを使い、すべてのセルの検査記録と製造履歴をたどれるようにしたうえで、出荷後もセル一つひとつの状態をリアルタイムに監視します。蓄電池、PCS、BMS、液冷式の電池空調、消火設備、絶縁トランス、CTやトランスデューサーなどの計測機器、通信機器までを屋外用キャビネット一台に収めており、需給調整市場への参入に必要な付帯品も標準で含みます。
あわせて、今冬には【49.9kW/104kWh】モデルの発売も予定しています。

「HOBE HP2-208」外観(イメージ)
■開発の背景
再生可能エネルギーの導入が進むなか、天候で変動する発電量と需要のバランスをとる「調整力」の確保が課題になっています。2026年度からは、出力50kW未満の低圧の蓄電設備も、束ねることで需給調整市場に参加できるようになりました(※2)。
低圧蓄電所は数が多く、各地に分散して設置され、20年近く使われる設備です。束ねて運用する場合、1台の停止が群全体の運用に影響することもあるため、外から見える出力や容量だけでなく、内部のセル一つひとつの品質と、長く使うなかでその状態を把握し続けられることが事業の前提になります。
当社は高圧系統用蓄電所向けに、これまで15案件以上の蓄電システムを受注しています。本製品は、そこで培った設計と品質管理の考え方を、低圧蓄電所向けに展開したものです。
■「HOBE HP2-208」の主な特長
1. Grade Aセルだけを使い、全数を検査
使用するセルは、Grade Aセル(※1)のみです。ばらつきの小さいセルで構成しています。
2. セル一つひとつを追跡できる
各セルには追跡番号があり、製造ロット、容量の測定結果、出荷検査の記録までたどることができます。導入時の確認に加え、万一不具合が起きた際の原因調査にも役立ちます。
3. 自社開発のBMS・EMSと、セル単位のリアルタイム監視
セルの状態を監視・保護するBMS(電池管理システム)と、充放電を制御するEMS(エネルギー管理システム)は当社が自社で開発しています。出荷後もクラウド上ですべてのセルの状態をリアルタイムに監視し、異常を検知した際はアラートで通知します。
4. 需給調整市場への参入を前提にした設計
需給調整市場(一次調整力)への参入を前提に設計しており、計測や制御に必要な付帯品(CTトランスデューサー等)はすべて標準で含みます。
5. 変圧器から計測機器まで、一つの筐体に(オールインワン設計)
蓄電池、PCS、BMS、液冷式の電池空調、エアロゾル消火装置、CT・トランスデューサー、絶縁トランス(60kVA)、通信機器までを、屋外用キャビネット一台(幅2,000×奥行1,400mm)に収めています。工場で組み上げた状態で出荷するため、現地では基礎への据え付けと系統・接地への接続で簡単に設置できます。保護等級はIP55で、屋外にそのまま設置できます。
■主な仕様
・定格出力:49.9kW
・蓄電容量:208kWh
・電池種別:リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)
・セル:Grade Aセル(※1)(314Ah、全数検査・個体追跡)
・電池構成:1P208S(52セル直列の電池パック×4台)
・定格電圧:DC665.6V
・サイクル寿命:8,000回(25℃、DOD90%、容量維持率70%まで)
・設置面積:約2.8平方メートル (約0.85坪)※保守スペースを除く
・寸法・重量:幅2,000×奥行1,400×高さ2,150mm、約3,500kg
・系統連系:低圧連系(三相3線式 AC202V、50/60Hz)、絶縁トランス60kVA内蔵
・冷却方式:電池:液冷(チラー)/PCS・変圧器室:空冷
・保護等級:IP55(屋外設置)
・消火設備:エアロゾル消火装置(自動起動)
・通信:Modbus TCP/CAN
・監視・制御:自社開発BMS・EMS、クラウドによるセル単位のリアルタイム監視
・付帯品:CT・トランスデューサー、通信機器(標準で搭載)
・出荷開始:2027年3月(予定)
■今後の展開
・今冬に、【49.9kW/104kWh】モデルの発売を予定しています。
■代表コメント
HOBE ENERGY株式会社 代表取締役 沖野 強一
「蓄電所は20年近く使い続ける設備です。だからこそ当社は、目に見える出力や容量だけでなく、中に入るセル一つひとつがGrade Aで、検査され、どこから来たものかをたどれることにこだわりました。出荷後もすべてのセルを見守り続けることで、長く安心して使っていただける蓄電システムをお届けします。」
■注意事項
・記載の仕様・時期は開発中のものを含み、予告なく変更する場合があります。
・本製品の導入は、需給調整市場での約定、事業収益、系統連系の時期を保証するものではありません。
■会社概要
会社名:HOBE ENERGY株式会社
所在地:〒105-0003 東京都港区西新橋1-13-5 登栄西新橋ビル3F
代表者:代表取締役 沖野 強一
設立:2023年12月
事業内容:蓄電池システムの開発・製造・販売・保守
URL:https://hobeenergy.co.jp/
※1 Grade A:セルメーカーが新品セルとして定める容量・内部抵抗・電圧・外観などの品質条件を満たした上位品質のセルです。本製品のセルは、Grade BやGrade A-の混入がなく、リユース品・解体回収品・修理品ではない新品のセルであることをセルメーカーが宣言しています。当社は全セルの個体データを確認しており、各セルのQRコードから製造ロットや出荷検査のデータまでたどれます。蓄電所は多数のセルを組み合わせて使うため、性能のばらつきが小さいことが設備全体の性能と寿命を左右します。
※2 出典:資源エネルギー庁「次世代の分散型電力システムに関する検討会」資料 等