京王線・北野駅からほど近い野猿街道沿いのマンションに10月末、「野猿街道に猿はいるのか」と書かれた看板が設置され、八王子の不動産業者「エスエストラスト」(八王子市横山町)による面白看板広告の設置箇所が20カ所を超えた。
「ラーメンにタマネギのせる店、だいたい八王子」と書かれた看板も登場
青地に白抜きの文字でキャッチコピーが記されたシンプルなデザインで知られる同社の看板。同時期に豊田駅から八王子駅に向かう中央線沿いのマンションに「ラーメンにタマネギのせる店、だいたい八王子」と書かれた看板もお目見えした。
看板は昨春からブランディング活動の一環として設置。市内を通る国道16号沿い・大横町交差点に「わたしより、信号を見て」と書かれた看板を置いたことを皮切りに各所で展開されており、「100円ラーメンは、みんなの心の中にある(涙)」「西豊田駅ってどうなるのかな」「TOYOTAじゃないよTOYODAだよ」「南平まで約1km。南米まで約17000km」(以上、原文ママ)など地域色を生かしたものも多い。
地元出身のコピーライターとともに作り上げ、「一緒に現場を見に行き、ニュアンスも伝えて制作していただいている」と同社の杉本浩司社長。1年半かけ看板を増やしたことで、「国道、都道、中央線と道を通る人に気づいていただけている。話を聞いてみたら知っているという存在の看板になれた。売り上げが上がったかと言われると計ることはできないが、話題にはなっているのでボディーブローのように効いてくるのでは」と話す。
今後も同様の看板は増やしていく方針。「不動産屋に来るのは人生でも数えるほどしかなく、飲食などと違ってリピーター性も少ない。地域の方に喜んでいただき、話題になることで広まっていけば。『部屋探しといえばあそこに行こう』と思ってもらえるようなブランディングをやっていきたい」と意気込む。