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【八王子ビートレインズ特集】バスケットカウント Vol.10

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 2018年シーズンからB2リーグに参戦している「東京八王子ビートレインズ」。同チーム広報の協力の下、ホームゲームの開催に合わせ、試合の見どころや選手について紹介していく。今回はその第10弾。

 3月30日・31日に行われたシーズン第29節「金沢武士団」戦では、1日目が90-63と大差で勝利。しかし、2日目は75-86と敗れたビートレインズ。5位の同チームとは9ゲーム差をつけられている。

 残り3節、6試合となり大詰めを迎えた今シーズン。4月6日・7日に行われるシーズン第30節は現在、中地区2位の「Fイーグルス名古屋」との対戦となる。今節の見どころを、チームを率いるTHTマネジメント(八王子市子安町3)広報の望月さんとともに伝える。

 

第30節の見どころ 八王子ビートレインズ広報・望月舞子

−金沢戦の1日目は27ポイントと大量に突き放しての勝利でしたね。
望月 「金沢との初日は全員出場し、ほとんどの選手が得点できました。これはチームとしてのオフェンスが機能していたと思います。またリバウンドをしっかり取れたことで攻撃のチャンスが増え、終始トレインズのペースでゲームができました」

−結果としては、前節は1勝1敗という結果に終わりました。
望月 「翌日は金沢さんの徹底したディフェンスに思うように攻撃ができないゲームでした。しかし、前半の15点差を第3クオーターで追いつき、一時は逆転するゲーム展開となりました。シーズンも終わりに近づいていますが、残りの試合では、最後の最後まで我慢して勝ち切りたいと思います」

−今節を戦う名古屋とは11月以来の対戦となります。
望月 「今シーズン初白星を挙げた相手が、Fイーグルス名古屋でした。その後、2連敗を喫しましたが、今のトレインズはその頃とは選手が入れ替わっています。FE名古屋には身長214センチのギャレット・スタツ選手や、208センチのジョシュ・ホーキンソン選手といった長身選手が所属しています。トレインズのインサイド陣の踏ん張りも見どころです」

−今節の催しは?
望月 「両日、日本郵便の『ぽすくま』が来場します。選手や『Raily's』へのお手紙を、ぽすくまが届ける企画もありますので、お手紙を持ってご来場ください。ほかにも、7日には『竜馬四重奏』とRaily'sとのコラボパフォーマンスもございます。両日、楽しみ盛りだくさんです」

−今週は「B.LEAGUEマスコット・オブ・ザ・イヤー」の投票期間に当たります。ビートレインズの「トレンチー」は初参加ですね。
望月 「トレンチーも気合を入れて参戦しています。会場でも大人気のトレンチー、ファンの皆さんもグランプリ目指して毎日投票してくれています。トレンチーのかわいさを全国に発信しましょう。ぜひ投票をお願いします」

−ありがとうございました。

4月6日(土) 17時 TIPOFF
4月7日(日) 14時 TIPOFF
会場=エスフォルタアリーナ八王子(メイン)
VS Fイーグルス名古屋

 

 

Pick up Player|#4 塚本雄貴

 毎回、同チームの選手1人に迫り紹介する「Pick up Player(ピックアップ・プレーヤー)」。今回は背番号4・塚本雄貴に迫る。

 2018年8月に開催した八王子ビートレインズのトライアウトで一際、存在感のあるプレーヤーがいた。誰よりも声を出し、すべてのメニューに全力で取り組む。それが塚本雄貴だった。塚本はこの3月で専修大学を卒業。特別指定選手として八王子に加入したルーキーだ。

 両親がバスケットボールをやっていたことから物心つく頃にはバスケットボールに触れており、気付けば体育館にいたと話す塚本。母は神奈川県で国体の選手に選ばれるほどの実力だったという。通っていた小中学校は決して強豪とは言えない学校だったが、中学3年生の時に当時のアレセイア湘南高校の監督に「全国を目指すチームを作りたい。アレセイア湘南高校を強くするから一緒にやろう」と誘われ、入学を決意。アレセイア湘南高校は監督の言葉通り年々、力をつけていき、塚本が高校3年生の時にはウィンターカップ初出場を果たす。その後、専修大学へ推薦で入学。入学した頃はプロバスケットボール選手になりたいとは思っていなかったが、大学2年の時に渡辺竜之佑(新潟)や田代直希(琉球)などBリーグでプレーする専修大学の先輩を見て、自分もプロになりたいと思うようになったという。

 そして今回、やっと掴んだプロの道。初めてプロのコートに立ったのは3月3日の金沢戦。1分11秒という短い時間だったが、普段のエスフォルタアリーナとはまったく違う景色だったという。「自分のやるべきことを果たせたかと聞かれると、できていないことが多いけど、とにかく楽しかった。大好きなバスケットを仕事にできるのはとても幸せだと思う。しかし、大学で通用していたことがプロでは通用しないと感じることも多い。そしてプロはコーチの言うことを自分で考えてコートで表現しなければならない。自分がまだ知らないことがたくさんあることも知って、さらに身の引き締まる思い」と話す塚本。

 この先、どんな選手になりたいか尋ねると、「どんな時も落ち着いて、コートでしっかりと意思表示をし、チームをまとめるポイントガードになりたい。そしてチームに頼られる存在になりたい」と強く語る。特別指定選手とはいえ、今後のバスケット人生を考えると自分の持ち味を前面に出して何かしらの結果を残さなければ意味がない。それでも塚本は「ポイントやアシストの数字なども残したいけど、チームのために自分にできることを全力でやりたい。一瞬も無駄にはできない」と残りのシーズンにかける思いも強い。

 プロの世界に飛び込んで、まだ1カ月。可能性に満ちあふれたプレーヤーが八王子に新たな風を吹かせ、彼自身もまだ見ぬ世界へと羽ばたいていくのであろう。

写真提供:© TOKYO HACHIOJI BEETRAINS

【東京八王子ビートレインズ】

2012年春にバスケットボールを通じて八王子のまちおこしを目指そうと「東京八王子トレインズ」として結成。2015年には当時の国内リーグ「日本バスケットボール育成リーグ(NBDL)」に加盟。2016年秋からスタートした男子プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」では、「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボール(JPBL)」が手掛けるB3リーグに参入した。2017年シーズンは同リーグを優勝で終え、B2・B3リーグ入れ替え戦にも勝利。今シーズンからは「東京八王子ビートレインズ」と名を変え、B2リーグで戦っている。

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