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八王子に「文化・ファッションテキスタイル研究所」-文化学園、織物工場活用し開く

所内を紹介する宮本英治所長

所内を紹介する宮本英治所長

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 文化学園(渋谷区)が5月27日、八王子市内の織物工場を改装して生まれた「文化・ファッションテキスタイル研究所」(八王子市北野町)の開所式を開いた。

テープカットの模様

 4月にオープンした同所。織物メーカー「みやしん」の工場を改装したもので、文化学園大学(渋谷区)や文化ファッション大学院大学(同)の学生を対象に、テキスタイルについて学ぶための施設として整備した。

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 所内には織機や糸をより合わせる糸繰機、糸を巻き取る整経機、織物の設計図などを収めたスクラップブックなど、「みやしん」時代に築き上げた資料を数多く所蔵。

 ニューヨーク近代美術館にもパーマネントコレクションとして作品が収蔵されるなど海外でも高く評価されてきた「みやしん」。しかし、海外生産が台頭を始め、価格調整も厳しくなってきた20年ほど前から事業は下降線をたどり始めたという。「将来的に皆さんに迷惑をかける恐れが出るかもしれないし、その時、培ってきた技術や伝統が散逸してしまっては、自分の人生は何だろうとなってしまう」と宮本英治社長。昨年の決算は好調だったが、先行きを考えて事業停止を決断。10月には受注を停止し、廃業を決めた。

 宮本さんが文化ファッション大学院大学で専任教授を務めていることもあり、「みやしん」廃業の報道に衝撃を受けたという同学園の大沼淳理事長。「宮本さんが持っている、みやしんの技術はしっかりと伝承しなければいけない」と、一般に売却される予定だった土地・建物を同学園で買い取り、研究所として活用することにした。「八王子が歴史的に築いてきた織物、繊維の文化をしっかりと残してほしい」と大沼理事長。

 今後、宮本さんは所長として、2人の常任研究員と共に活動を行っていくほか、岡村織物 (中野上町1)、澤井織物工場(高月町)など八王子市内の5企業から特任研究員を受け入れ、研究活動を展開する方針。

 開所を受け、「日本にはこれだけ高度なテキスタイルがあるんだということを世界に知らしめることで、21世紀の新しい繊維の開発をする一つの場になれば」と大沼理事長。宮本さんは人材育成を一つの目標として掲げたうえで、「私たちが作ってきたものを次の世代、未来に残していきたい」と意気込む。

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