工学院大学八王子キャンパス(八王子市中野町)に拠点を置く「ソーラーカープロジェクト」が今秋、オーストラリア大陸約3000キロをソーラーカーで縦断する「ワールド・ソーラー・チャレンジ(WSC)」に参戦する。同大が6月7日、発表した。
2009年にスタートした同プロジェクト。同大機械システム工学科の濱根洋人准教授が代表を務め、これまでにもイベントやレースにも数多く参加している。昨夏に秋田県大潟村で行われた「2012ワールド・グリーン・チャレンジ」の「ソーラー&FCカー・ラリー」では部門チャンピオンなどを受賞するなど記録も残しており、今春には作り上げたソーラーカーなどの輸送の際に使われる新型の運搬トラック(トランスポーター)を導入するなど、世界に向けた準備を着々と進めてきた。
WSCへの出場を一つの目標に置き活動を続けてきた同プロジェクト。今回のレースでは、東海大学や八戸工業大学など国内から参戦するチームのほか、米・スタンフォード大学の「Stanford Solar Car Project」や英・ケンブリッジ大学の「Cambridge University Eco Racing」など世界47チームと争う。大会に向け、8月下旬にはソーラーカーの輸送を行うほか、9月下旬には先発隊を送り込みコースの分析などを進める方針。出場に当たって、「今大会の公式マシンレギュレーションは本学が提唱・実践してきた仕様」としたうえで、「新しいマシンで世界制覇を目指す」と意気込む。
WSCはオーストラリア北部のダーウィンから南部のアデレードまで約3000キロを走破する世界最大のソーラーカーレース。1987年に始まり、今年で11回目を迎える。現在は2年ごとに行われており、2009年と2011年の大会では、東海大学の「Tokai Challenger」が優勝。同車はその後、テレビCMにも登場するなど大きな話題を呼んだ。
今大会は10月6日~13日の日程で行われる予定。