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街中を会場に「八王子音楽祭」 10回目のテーマは「八王子、クラシックを語る」

今年の「八王子音楽祭」は15日間にわたって開催。

今年の「八王子音楽祭」は15日間にわたって開催。

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 八王子の中心市街地など市内各所で5月27日から、「八王子音楽祭2018」が行われる。

古いピアノを譲り受け、ペイントなどを施した「アート楽器」も登場

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 八王子市学園都市文化ふれあい財団(本町)が主催し、15日間にわたって行われる同イベント。オリンパスホール八王子(八王子市子安町)や、市の文化施設「いちょうホール」(本町)などに加え、セレオ八王子北館(旭町)などの商業施設やカフェ、市内の公園などさまざまな場所を会場にして行われる。

 10回目となる今回は「八王子、クラシックを語る!」がテーマ。「コバケン」の愛称で知られる指揮者・小林研一郎さんによる「東京交響楽団第3回八王子定期演奏会」や、テノール歌手の錦織健さんによるリサイタル、クラシックから昭和歌謡までさまざまな楽曲を8人の歌手・演奏者が手掛ける「8人の王子たち 第3楽笑!?」、聴覚障がい者でも体感音響システム「ボディソニック」を通してコンサートを楽しめる「誰でも体感☆コンサート」などを展開する。

 「街中『憩いの』クラシック」と題した企画では、今回で同イベントが10回目を迎えることを受け、10人の作曲家に焦点を当てた企画を市内のカフェやギャラリーなどで行う。富士森公園近くのカフェ「Park Side Cafe BASEL(パークサイドカフェ バーゼル)」(台町3)ではビバルディ、八王子・御殿山のコーヒー専門店「パペルブルグ」(鑓水)ではバッハ、コーヒー店「珈琲倶楽部(コーヒークラブ) 田」(横山町)ではシューベルトなど、それぞれで趣向を凝らした演奏会が行われる。

 6月に移転した老舗呉服店・坂本呉服店(横山町)から提供されたピアノなどの楽器に地元出身の画家・中村眞弥子さんが絵を描き、よみがえらせた「アート楽器」も製作。イベント初日の27日には、慶應義塾大学在学中で、5歳よりピアノを始めたという松本陽さんが「アート楽器」を使ってピアノリサイタルを行う。会場はセレオ八王子北館2階イベントスペース。開演は初回=13時、2回目=15時。

 今年は1万2000人の入場者を見込む。3年に一度、八王子で開催されていた「ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール in 八王子」の開催年でない時でも音楽の機運を盛り上げようとスタートしたもので、2013年の第5回からは会場を街中にも広げた。当初は冬に開催していたが、八王子市学園都市文化ふれあい財団の木村美紀子さんは「春は街に出る時期だし外で演奏できる季節。だんだんと春に移っていった。市民の反響も大きいが、音楽をやっているアーティストたちからの反響も大きい」と話す。

 市内各所や公式ホームページで配布している同イベントのガイドブックには各イベントの詳細に加え、大学教員やジャーナリストなどの有識者から演奏者、音楽を学んでいる子どもたちまで、さまざまな人物が書いたクラシック音楽に関するコラムも掲載。「今回はクラシックを堅苦しくなく身近に楽しんでいただきたいというのが一番のモットー。読み物としても面白いものにした」と木村さん。「八王子の皆さんに求められているものに近づいていって企画することを大事にしたい。クラシック音楽はホールだけでなく、普段から楽しんでいただけるものだということを音楽祭でアピールしたい」と意気込む。

 6月10日まで。

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