京王高尾山口駅近くに7月6日、カフェ「TAKAO COFFEE(高尾コーヒー)」(八王子市高尾町、TEL. 042-662-1030)がオープンした。
高尾599ミュージアム(高尾町)前、コンビニエンスストアだった場所を改装してオープンした同店。京王線・京王八王子駅そばのカフェ「Brasserie BASEL(ブラッスリー・バーゼル)」(明神町3)などを手掛けるバーゼル洋菓子店(高倉町)が新業態として立ち上げた。
ブラジル・コロンビア・ケニアのコーヒー豆を使った店オリジナルのブレンドコーヒー「高尾ブレンド」(Mサイズ=550円)をはじめ、さまざまなメニューを展開。地元の牧場・磯沼ミルクファーム(小比企町)の牛乳を使ったカフェラテやソフトクリームなどに加え、日替わりで同社が山中湖の近くで手掛けるカフェ「Paper Moon(ペーパームーン)」のケーキも取りそろえる。店内には焙煎(ばいせん)機も用意しており、オリジナルブレンドの豆「TAKAO BLEND」(700円)も販売する。
4人掛けを中心に10あるテーブル席は、市内の閉店した飲食店のテーブルや椅子を活用。天井をはがし古民家の古材を生かしたカウンターを新たに設けるなど店内は落ち着いた雰囲気に仕上げた。オープンに合わせ、市内の精肉店「肉と氷のあかさか」(横山町)が、サイクリング途中にも立ち寄れるようサイクルラックを進呈したこともあり、高尾山の麓という立地を生かした店舗になった。
以前から山の近くに店を出す希望を持っていたという同社の渡辺純社長。「20年くらい働いてくれているパティシエがコーヒー事業をやりたいとずっと言っていたこともあり、それを実現する場所を探していた。この場所を通りかかったら、たまたま空いていて、ここがいいんじゃないかということになった」。出店に際しては「できる限りローコストで店を仕上げたいということで、スタッフに手伝ってもらいながらセルフビルドで仕上げた」とも。今後もテラスの整備などを進める方針で「まだ未完成。徐々に進化していく」と話す。
オープン後、サイクリストやトレイルランニングの途中で寄る人も少なくないという。渡辺さんは「緑がよく見える場所なので、本を読んでもらったり、パソコンで仕事をしていただいたりしても良い。プチリゾート感を味わってもらえれば」とアピールする。
地産地消を兼ね、「八王子のものをどんどん紹介していきたい」と渡辺さん。市内のほかの焙煎所の豆を使ったコーヒーの提供なども考えているという。「高尾という観光資源がありながら、八王子の市内とはつながっていないという問題がずっとある。皆さんと共存共栄できたらいい」と期待を込める。
営業時間は10時~18時。