工学院大学「ソーラーチーム」が9月18日、石森孝志八王子市長の元を訪れ、10月13日から行われる「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ(BWSC)」への参戦を報告した。
同大八王子キャンパス(八王子市中野町)に拠点を置く同チーム。BWSCはオーストラリア北部のダーウィンから南部のアデレードまでの約3000キロを走破する世界最大のソーラーカーレースで、2年ごとに行われており、「チャレンジャークラス」「クルーザークラス」「アドベンチャークラス」の3つのクラスが設けられている。今年は世界24カ国、53チームがエントリーしているという。
同チームは2013(平成25)年の初参戦後、2015(平成27)年と2017(平成29)年の大会に出場。参戦は今回で4回目。チームとして初めて化合物系太陽電池であるガリウムヒ素を搭載した新型ソーラーカー「Eagle(イーグル)」で「チャレンジャークラス」に挑む。
当日は同大会への参戦を前に鷹野一朗副学長に加え、キャプテンを務める先進工学部4年の尾崎大典さんらチームメンバーが石森市長を訪問。チームリーダーを務める工学部4年の村田愛美さんが大会の概要について説明したほか、エネルギーマネジメントなどを担当する修士2年の安部達哉さんらが新型車両を石森市長に紹介した。石森市長も前回大会のエピソードを尾崎さんから聞くなど会は終始和やかな雰囲気で進んだ。
市では同チームの大会参戦に合わせ、今月27日から市役所本庁舎1階ロビーでパネル展示や横断幕の掲示を行う方針。展示は10月30日までの予定。
監督を務める同大機械システム工学科の濱根洋人教授は既にオーストラリアに入ったほか、今月21日には尾崎さんら一部のメンバーが先発隊としてオーストラリアへと向かう。尾崎さんは「(石森市長は)話していく中で我々の活動に対して関心を持ってくださっていることが分かった。八王子の方からのサポートは我々にとって心強いもの。大会の後も市と一緒になって活動を続けていきたい」と話し、「全員が無事に帰国することが第一。その上で、レースで勝つことを追求していきたい」と意気込む。
「八王子から世界最高峰の大会に参戦されることは我々もうれしく誇りに思っている」と石森市長。「八王子はものづくり産業が数多く立地する街でもある。皆さんが大きな大会に臨まれることは市内の企業や大学の皆さんの励みになると思う。あまりプレッシャーはかけたくないが、優勝を目指して頑張っていただきたい」と発破をかける。
BWSCは10月13日~20日の日程で行われる予定。