「八王子音楽祭2019」が9月21日、八王子の中心市街地など市内各所で始まった。

8月のプレイベントでのライブペインティングでよみがえったピアノ

　八王子市学園都市文化ふれあい財団（本町）が主催し、9日間にわたって行われる同イベント。2008（平成20）年1月に初めて行われて以来、今回で11回目。市の文化施設「いちょうホール」（八王子市本町）などに加え、セレオ八王子北館（旭町）をはじめとした商業施設やカフェ、バーなどさまざまな場所を会場にして行われる。

　今回のテーマは「Shall We JAZZ？」。今月28日にはオリンパスホール八王子（子安町）で東京交響楽団とピアニストの山中千尋さんらによる演奏会「オーケストラ plays JAZZ」を行うなどジャズを題材にしたさまざまな企画を展開する。

　ジャズのレジェンドに迫る企画「Five Legends of JAZZ」では、欧風カレーをメインとしたレストラン「カキノキテラス」（田町）がウェス・モンゴメリ、コーヒー店「珈琲倶楽部（コーヒークラブ） 田」（横山町）がビル・エヴァンス、フリースペース「楽廊（がろう）」（三崎町2）がマイルス・デイヴィスなど、それぞれ1組のアーティストに迫り趣向を凝らした演奏会などを行う。

　そのほか、使われなくなってしまったアップライトピアノに画家の竹谷嘉人さんがライブペインティングで絵を描き、よみがえらせた「アート楽器」を使って、市内各所でライブを行う企画も実施。「町屋カフェ　金多屋（かねたや）」（横山町）や南大沢文化会館（南大沢）などが会場となっており、期間中に金多屋で行われる竹谷さんの個展では25日～27日の間、今回製作されたピアノも展示するという。

　9月に「八王子音楽祭」を行うのは今回が初めて。毎回、1つの音楽ジャンルを題材にさまざまな企画を展開しているが、八王子市学園都市文化ふれあい財団の木村美紀子さんは「ジャズは多様で自由で格好良く、魂を揺さぶる力がある」と話す。東京交響楽団と山中さんらによる演奏会で演奏される楽曲「ラプソディー・イン・ブルー」は目玉の一つで、「渾身（こんしん）の演奏をお聴き逃しなく」とアピールする。「ジャズは即興性の高い音楽。感動のその瞬間にぜひとも立ち会ってほしい」とも。

　9月29日まで。