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八王子で飲食店情報サイトなど続々開設 地元有志が新型コロナ受け動く

高尾山エリアでテークアウトに対応する店を紹介する「TAKAO TO GO」

高尾山エリアでテークアウトに対応する店を紹介する「TAKAO TO GO」

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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、地元有志が八王子市内でテークアウトやデリバリーに対応している飲食店を紹介するサイトを開設するなど動いている。

SNSでテークアウト情報の共有を呼び掛ける「#八王子エール飯」

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 高尾山の情報サイト「高尾山マガジン」を運営している滝将之さんは、高尾エリアでテークアウトに対応している店をまとめたサイト「TAKAO TO GO」を立ち上げた。店の紹介に加え、持ち帰り対応の商品も紹介する。

 「新型コロナウイルスの影響で、高尾でも通常通りの営業をできなくなった飲食店が増えてきていた」と滝さん。サイト運営する中で知り合った店などを支援しようと企画。高尾はオンラインデリバリーサービス「Uber Eats(ウーバーイーツ)」の配達エリア外で、「高尾山への観光客が客層の中心だった店は来客数が減少しているなど、中心市街地とはまた違う難しい事情がある」とも。

 「店の方からは『サイトを見てお客さんが買いに来てくれた』との声を頂き、作ってよかったと思う」と滝さん。当初は知り合いの店を中心としていたが、市民の紹介を受け、掲載店舗も徐々に増やしている。「長期化で家にいる時間が多くなり、食事が息抜きや生活の彩りになっているので、広く店を紹介できるようにしていきたい。もともと持ち帰りを中心に営んでいた店も今後は紹介していければ」と話し、「高尾は八王子の街中より飲食店の数は多くないが、小さいながらも魅力的な店がある。気になる店をこの機会に利用してみてほしい」と呼び掛ける。

 フェイスブック上では、飲食店自らが提供している弁当の情報などを投稿するグループ「八王子お弁当カタログ」が立ち上がっている。運営に携わる「タカクラメガネ」(八幡町)店主の高倉一郎さんは、「普段、行き慣れていた飲食店に気軽に行けなくなった。八王子の飲食店は質の高い店が多いので、コロナの影響の下で火が消えてしまうのはよくない」と話し、「個店は切り替えが早く、弁当販売やテークアウトへの展開も早かったことに感銘を受けた。弁当生活を楽しむためには情報の取りまとめがあると便利だと思った」と開設した経緯を説明。「飲食関係者ではない者が開設することに意味がある」とも。

 フェイスブックを活用したのは、「フェイスブックは手軽に開設できて利用者も使いやすい。手っ取り早く、多くの店に協力できる方法として選んだ」と高倉さん。「一般の方が投稿すると情報は集まるが、まずは店発信の1次情報だけに絞ることにした。八王子は個店の街。顔が見える、個人店の情報を伝えたい」と話す。運営に当たっては、飲食店関係者のみが参加するグループも立ち上げるなど工夫しているという。

 「在宅で八王子の飲食店の味が楽しめるのは、とてもぜいたくなこと。参加者の個人的な投稿にも、弁当やテークアウトの投稿が多いので、飲食店の新しい楽しみ方になっているよう」と高倉さん。「八王子の飲食店を、楽しみながら応援していただきたい」と呼び掛ける。

 そのほか、ツイッターやインスグラムといったSNSを使って、テークアウトの情報を共有するプロジェクト「#八王子エール飯」のサイトが今月16日に開設されるなど、外食産業のサポートに向けた取り組みも進む。

 ゆうそうと(八王子市東町)の兎本美佳さんらは、「今だけ、引きこもり八王子」と題したサイトを開設。「今回の新型コロナウイルス問題が起こってから、多くの人がボランティアで活動されているのを見て、『自分たちに何かできないか?』と考えていた」と兎本さん。

 「八王子では多くの飲食店がテークアウトやデリバリーを始めたし、飲食店だけでなく八王子に拠点を置いてビジネスをされている方が営業内容を変えるなど、工夫している情報も伝えたい。その情報を1カ所でシェアするウェブサイトを作ったらいいのではと思い立った」とも。ボランティアで活動しており、「今、役に立つ情報を発信したいと思っていて、この非日常的な毎日がある程度落ち着けば、このサイトの役目は終わる。早くそうなるといい」と兎本さん。「毎日見掛けた情報をシェアしている。皆さんからも広く情報をいただければ」と呼び掛ける。

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