八王子、東京一の暑さに-都内初、熱中症の「防災情報」配信

日向に温度計を置いたところ36度を示した

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 八王子市は7月15日、市内の最高気温が35度を超えたことを受け、環境省のデータを利用したものとしては都内初となる独自の「熱中症に関する防災情報」を発表した。

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 環境省は地球温暖化やヒートアイランド現象に伴う熱中症発生数の増加を受け、暑さを示す「湿球黒球温度」の観測機器を全国6都市に設置し、2006年度から熱中症予防情報をホームページなどで提供している。

 市は独自に八王子市天気相談所(八王子市元本郷町3)を設置し、独自の気象観測や予報を実施。今年度、環境省からの依頼を受け、この観測機器の試験的な運用も開始した。今回はこのデータを活用して市民に対して注意喚起を行った初めてのケース。観測機器は千代田区、練馬区のそれぞれにも設置されているが、「市民への注意喚起を行うのは都内では当市が初めてでは」と市担当者。

 当日は太平洋高気圧の影響で、全国各地で気温が上昇。東日本を中心に各地で最高気温が35度を超える「猛暑日」となった。都内も朝から気温が上昇し、東京管区気象台によると、八王子=35.4度、青梅=34.9度、練馬=34.6度、府中=34.2度と八王子が都内で唯一の猛暑日となった。

 市は11時53分に35度を超える気温を観測。これを受け、市生活安全部防災課が防災情報を出し、熱中症を予防するために長時間の運動を避けることやスポーツドリンクなどを補給すること、こまめに休憩を取ることなどを促した。気象庁のアメダスが35.4度を観測したのは13時なので、それよりも1時間近く早く対処できたことになる。

 今回は希望する人を対象にメールマガジンの形で配信。今後については、「指数が非常に高いときには防災行政無線も使用するほか、市内小中学校、保育園、運動施設等にはリアルタイムで提供する」と市担当者。

 市天気相談所によると、2001年以降の7月の最高気温の平均は33.6度。しかし、35度を超える日は平均14日あるという。これまでの最高気温の記録も7月に出ており、1997年7月5日に記録された39.9度が現在の1位。これからさらに暑くなる季節のため、「市民の皆さんはぜひ、防災情報メールを登録して情報を活用していただきたい」(同)と呼びかける。

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