オリンパス八王子事業場チーム、鈴鹿・ソーラーカーレースに参戦

鈴鹿サーキットでのレースに挑む「OLYMPUS RS」のメンバー。レース中に大きなトラブルに見舞われたものの、25チーム中4位の記録を残した。

鈴鹿サーキットでのレースに挑む「OLYMPUS RS」のメンバー。レース中に大きなトラブルに見舞われたものの、25チーム中4位の記録を残した。

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 オリンパス八王子事業場(八王子石川町)の社員らによるソーラーカーチーム「OLYMPUS RS」が8月1日まで、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行われていたソーラーカーレース「DREAM CUP」に参戦した。

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 同レースは1992年にスタートし、今年で19回目。国際自動車連盟公認のソーラーカーレースとして知られ、オーストラリア大陸約3,000キロを縦断する「ワールド・ソーラー・チャレンジ(WSC)」に続く歴史を誇る。今回は7月30日から3日間の日程で行われ、世界から計82チームが参加。1周5.8キロのコースを制限時間内に何回走れるかで競い、8時間耐久の「OLYMPIA」「DREAM」「CHALLENGE」の3クラスと4時間耐久の「ENJOY I」「ENJOY II」の2クラスのそれぞれがレースを行った。

 「OLYMPUS RS」は1999年秋に結成。「WSCに大学のOBチームとして参加したことをきっかけに、モータースポーツや自動車好きのメンバーに、『DREAM CUP』参戦を呼びかけたのがきっかけ」とリーダーを務める山本さん。現在はメカニックやドライバーなど、約10人のメンバーが参加し、2000年から参戦した同レースでは2007年から昨年までクラス優勝3連覇の記録を残してきた。

 「日本では認知度が低いが、ソーラーカーはブレーンスポーツ」と山本さん。「設計から製作まで自身で行った車体を使ってレースに挑むソーラーカーはものづくりの楽しさと、省エネルギー技術の難しさ、ライバルチームとしのぎ合うことの緊迫感など、得がたい経験を積むことができる」と話す。

 ソーラーカーのボディーやフレーム、モーター、太陽電池などのパーツは1年ごとに更新。レースごとに戦術も変えるなど、「まだ表彰台に昇ることができなかった当時から、将来優勝を常に狙える強豪チームになろうと、メンバー全員で誓いあった」と山本さん。「我々が強くなった要因は、将来を見据えて戦略を考えたことにある」と振り返る。

 日ごろ、ソーラーカーは同事業場に保管されており週末を中心に活動。「主力メンバーが30代後半になり、業務も忙しくなって家庭とのバランスも取らなければならない中、ソーラーカーの活動時間をいかに絞り出すかに苦労している」と山本さん。

 今回は25チームがしのぎを削った「ENJOY II」クラスに参戦。事前の目標は「クラス優勝4連覇と大会新記録45周の達成」としていた。レース当日は5番手、21番グリッドからスタート。開始直後からトップに立ち、その後、総合順位でも10位以内に入る快走を続けていたが、レース中盤、ピットインから復帰した直後に他車から接触を受け横転。ドライバーにけがはなかったものの、車体に大きなダメージを負ってしまった。「曇ったので45周から44周に目標を変更して、順調に走行していた矢先の出来事」と山本さん。修理に約40分もの時間を要し、レースに復帰。結果としては前半で稼いだ貯金が生きて4位入賞の記録を残したが、周回記録は23周で目標の45周には届かなかった。

 「やることはやって悔いはない。また来年頑張る」と山本さんは、来年への意欲をみせる。

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