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多摩平団地を民間がリノベーション-24部屋を8~12万円で貸し出し

多摩平団地でリノベーション事業を手がける、たなべ物産の田辺裕康社長

多摩平団地でリノベーション事業を手がける、たなべ物産の田辺裕康社長

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 アルミサッシなど建具の設計・施工を本業とする「たなべ物産」(八王子市元本郷町4)が現在、リノベーション事業を進めている「多摩平団地」(日野市多摩平)の入居者を募集している。

 JR豊田駅近くに1958(昭和33)年に建設された同団地。現在、UR都市機構(横浜市中区)が賃貸住宅「多摩平の森」として運営している。同機構では旧公団住宅を民間事業者に賃貸し、各社が目的に合わせて再生・改修工事を行った上で事業を行う「ルネッサンス計画2」を展開。今回、同団地のうち5棟を同社のほか高齢者向け高機能住宅などを展開するコミュニティネット(中央区)、東京電力グループの東電不動産(中央区)の3社に貸し出し、それぞれの事業者が事業展開を進めている。

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 前身の「ルネッサンス計画1」で行われた「ひばりが丘団地ストック再生実証実験」に本業で参加していた同社。もともと同社社長の田辺裕康さんと今回のリノベーションに取り組む設計事務所・ブルースタジオ(中野区)のクリエーティブディレクター・大島さんが同級生で、日頃から情報をやり取りしていたことなどもあり、第2弾に当たる今回の計画を知ったという。「八王子を地盤に70年近く仕事をしているが、地元三多摩が活気づいてくれないと面白くない」と田辺さん。

 建物の1階から4階までに24部屋を用意。各部屋の広さは約42平方メートル。1階「ヤードハウス」については専用庭も設け、家賃は月額約8万円~12万円。「庭や4階の住戸の天井が高いこと、角部屋かなどかどうかも含めて家賃を決めた」と田辺さん。入居者は敷地内に設けられる小屋付き専用庭「コロニーガーデン」や家庭菜園「ひだまりファーム」を優先的に借りることができる。田辺さんは「住棟間にこれだけ広いスペースがある住環境は珍しい。皆さんが集まって面白いことができれば」と意気込む。

 同社がリノベーション事業を手がけるのは初めて。田辺さんは「豊田は中央線で都心まで乗り換えなしで行ける上、始発電車もあり利便性も高い。面白いところ」と評価する。今回は30代やアクティブシニアをターゲットに「団地でスローな2人暮らし」をテーマにプランを組んだ。「住んでいただけるのは都会で働き、週末に思い切り趣味を楽しまむような人では」と田辺さん。「高齢の人と周囲の子どもたちが一緒に遊べるようになれば」

 改修作業は昨年10月から始まった。団地は5年前にすべての人が退去しており、「畳をめくったら昭和30年代の新聞が出てきた」と田辺さん。「サッシ屋とすると、スチールの窓枠がかっこいいと思った」。この窓枠については「断熱などの性能が満たせないので交換せざるを得ないが、今となっては手に入らないもの。残したかったが残せなかった」と話す。配管など老朽化した設備を取り換え、各部屋も3部屋あったところを1LDKに改装。5月までには工事を終え、6月から入居を開始する予定。

 「ただ作って終わりではなく、そこにどうやってコミュニティーを作っていくかが大事」と田辺さん。今後については、「周囲の町内会などとも連携して、収穫祭とかバーベキューなど若年層、中間層、高齢層が一度に集まることができるものをやってみたい」と話す。「私たちの考え方に賛同してくださる皆さんが入居していただく中で、自然にこの環境の活用法が生まれると期待している」

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