プレスリリース

オイシックス・ラ・大地のCVC「Future Food Fund」精密発酵技術を用いてアニマルフリーのチーズなどの代替品を製造・販売するドイツ発のスタートアップ企業「Formo Bio」に投資を実行

リリース発行企業:オイシックス・ラ・大地株式会社

情報提供:

 食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地株式会社の投資子会社Future Food Fund株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:松本浩平、以下Future Food Fund)が運営するフードイノベーション領域に特化したCVCファンド「Future Food Fund 2号」(※1)は、麹を使った精密発酵技術を用いてアニマルフリーのチーズや卵などの代替品を製造・販売するFormo Bio GmbH(本社:ドイツ ベルリン、CEO & Co-Founder:Raffael Wohlgensinger、以下Formo)へ、2024年12月に新規投資を実行いたしました。
 本件は、現在設立中のファンド「Future Food Fund 2号」における第17号投資案件であり、今後も食の領域でチャレンジするスタートアップ企業に、更なる投資を行ってまいります。
 (※1:Future Food Fund 2号投資事業有限責任組合)



■動物性食品の代替品の市場について
 近年欧州では、アニマルウェルフェア、環境問題や健康問題などを理由に、ビーガン(完全菜食主義者)、ベジタリアンのほか、準菜食主義者であるフレキシタリアンの増加により動物性食品の代替品指標が拡大しています。
 英国のビーガン協会によると、代替乳飲料市場(植物性飲料)、代替食肉市場、代替乳食品市場(ヨーグルト、チーズ、デザートなど)の2020~25年の年平均成長率の見通しが7.3~16.7%と今後も成長が見込まれています。(※2)
 市場が拡大している一方で、動物性食品の代替品を精密発酵の技術を使用して製造する企業も増えているものの、製造ボリュームの確保や価格、そしてなにより商品の味などの品質面で従来の動物性食品と比較した際に、未だ課題が多くある現状となっています。
(※2 参照元:独立行政法人農畜産業振興機構「欧州における食肉および乳製品代替食品市場の現状」)

■Formoの事業と投資背景について
 Formoは麹を使った精密発酵技術を用いて主にチーズや卵などの動物性食品の代替品の製造と販売を行っております。精密発酵技術を用いることで、動物性食品の代替品を製造する企業の多くが持つ、製造ボリュームの課題、価格の課題、商品の味などの品質面の課題を解決する技術や製造力を持っています。
 その結果、EU圏の大手流通企業や販売パートナーとの取組も始まっており、今後ドイツを中心としたEU圏内において、多くの店舗でFormoの商品の取扱いが拡がり、そして多くの消費者の手に届くことが期待できます。
 また、従来の動物性食品の生産には多くの資源(飼料、水、土地)が必要であり、温室効果ガスの排出も問題視されています。精密密発酵技術を用いて作ったアニマルフリーの代替品は、従来の動物性食品の生産と比較して環境への負荷も軽減されており、一般的なクリームチーズと比較すると、Formoの商品「Frischhain」の生産では、温室効果ガス排出量が65%削減され、使用土地面積が83%減、水の使用量が96%削減されていると言われております。(※3)
 このことからも、Formoのアニマルフリーの代替品であるチーズや卵が消費者に受け入れられることでサステナブルな食産業の発展につながることも期待できます。

 これらのFormoの持つサステナブルな食産業の発展につながる技術と、直近でドイツを中心としたEU圏内において拡く流通が見込めることなどが今回の投資背景となっております。
気候変動やサステナブルへの取組が世界の中でも進んでいるとされるドイツ発のFormoへの投資や今後の協業によって、日本国内でもサステナブルな食産業の発展や、日本国内のバイオテクノロジーを活用した食スタートアップ創業の増加につながると考えられることも投資背景のひとつとなっています。
 FutureFoodFundとしてはFormoが日本での事業展開を始める際には、オイシックス・ラ・大地株式会社を含むFutureFoodFundのリミテッドパートナー各社や既存の投資先との協業などを通じて商品販売や流通面などでサポートしていく予定です。
(※3 参照元:FormoBio公式HPよりhttps://eatformo.com/mission/

【Formo社について】
■Formo Bio GmbH本社:ドイツ ベルリン
代表者:CEO & Co-Founder:Raffael Wohlgensinger
会社HP:https://eatformo.com/
事業内容:麹を使った精密発酵技術を用いてチーズや卵などを中心とした動物性食品代替品の製造・販売を展開。





■Formo Bio GmbH
 CEO & Co-Founder:Raffael Wohlgensinger氏 コメント 私たちは、Future Food Fund、オイシックス・ラ・大地と手を組んで、食の領域において持続可能で新しいソリューションを実現していくことにとても興奮しています。このパートナーシップは、発酵の力を活かしてより持続可能で美味しい未来をつくるという私たちのミッションにぴったりです。
 オイシックス・ラ・大地の、日本での食事業についての深い知見や消費者ニーズの理解、そしてFuture Food Fundのサポートを受けながら、市場の拡大や技術のスケールアップに取り組み、これまでのチーズの体験を再定義するような新たな製品を皆様に届けていきたいと考えています。



Formo Bio GmbHCEO &Co-FounderRaffael Wohlgensinger氏

■Future Food Fund 投資担当 長谷川 コメント 麹という日本にとって馴染み深い微生物発酵を活用し、従来のチーズに負けない美味しさを実現したFormoの取り組みは画期的です。Future Food Fundのメンバーも試食を行い、そのクオリティの高さに驚かされました。
 環境負荷を大幅に削減しながらも人々の食卓をさらに豊かにしていくFormoのプロダクトとビジョンには、Future Food Fundおよびオイシックス・ラ・大地が重視する価値観が深く反映されていると感じ、今回の出資に至りました。Formoはグローバルでも優れた投資家やビジネスパートナーを巻き込み、事業拡大を着実に進めています。Future Food Fundとしては、日本市場での展開を力強く推進するパートナーとして、彼らのプロダクトの普及を支援していきたいと考えています。




カリフォルニア州在住のFuture Food Fund海外投資担当長谷川 浩之      米国におけるフードCPGスタートアップ企業の創業及び経営を経て、2023年よりFuture Food Fund の海外スタートアップ企業に対する投資業務支援を担当。

Future Food Fund株式会社について
 Future Food Fund株式会社は、2019年8月に日本の食のスタートアップエコシステムを作る為に、フードイノベーション領域に特化した国内外のスタートアップ企業への出資を目的としたCVCファンドを運営する投資子会社として、オイシックス・ラ・大地株式会社により設立されました。パートナー企業とともに、国内外の先進的な食・農・ヘルスケア領域への積極的な投資と、販売や商品開発などの支援も可能としており、日本国内で、スタートアップ企業を支援するエコシステムの構築を目指しています。
(「Future Food Fund」サイトURL:https://futurefoodfund.co.jp/



オイシックス・ラ・大地株式会社について
 オイシックス・ラ・大地株式会社(代表:高島宏平)は、有機・特別栽培野菜、添加物を極力使わない加工食品など安心・安全に配慮した食品の宅配サービスを「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」の 3ブランドで展開しています。
当社は「これからの食卓、これからの畑」を理念に掲げ、食に関する社会課題をビジネスの手法で解決する事業を推進しています。

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