プレスリリース

【調査】管理職の52.4%が、不足する知識・スキルへの学びに「取り組んでいない」

リリース発行企業:ALL DIFFERENT株式会社

情報提供:




累計20,000社470万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞崎大輔)および「人と組織の未来創り(R)」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所(R)は、2026年8月19日〜9月2日の期間で、管理職614名を対象に「管理職意識調査」を行いました。本リリースでは、管理職の役割認識や学びなどに焦点を当て、調査・分析した結果を公表いたします。

背景
近年、管理職に求められる役割は大きく広がっています。部下の育成や組織運営に加え、働き方改革への対応、DX推進、エンゲージメント向上など、担うべきテーマは増え続けています。マネジメントの変化が加速するため、管理職は継続的に学び、自らのマネジメントスキルを更新・進化させることが求められています。

一方で、多くの管理職は日々の業務に追われる中で、学びや自身の成長に十分な時間を確保することが難しい状況にあります。

そこで当社は、管理職が自身の役割をどのように認識し、どのような悩みを抱えているのか、また学びに対してどのように取り組んでいるのかを明らかにするため、全国の管理職を対象に調査を実施しました。
調査結果の概要
- 認識している自身の役割、「部下の育成」が47.1%でトップ。2位「成果の創出」、3位「部下の管理」
- 管理職の悩み、突出した項目はなく分散。約4人に1人は「特になし」
- 管理職の4割以上が、プレーヤー業務の比重が多いプレイングマネジャー
- 新任・ベテラン管理職はプレーヤー業務寄りが4割以上。幹部候補は約3割がマネジメント業務寄り
- 管理職の悩み、マネジメント業務寄りの管理職は「中長期戦略に時間を割けない」
- 不足している知識・スキルを把握する機会、4割超がない
- 不足している知識・スキルに対する新たな学びへの取り組み、半数以上が取り組んでいない
- 知識・スキルの不足を把握する機会がある管理職は、ない管理職に比べて「新たな学び」に取り組む傾向
- 考察「管理職が本来の役割を果たすために必要な組織環境とは」




調査結果の詳細
1.認識している自身の役割、「部下の育成」が47.1%でトップ。2位「成果の創出」、3位「部下の管理」
初めに、課長クラス以上の管理職(以下「管理職」)に、管理職として認識している自身の役割について質問しました。

結果、「部下を育成し、能力発揮を支援すること」が47.1%でトップでした。次いで、「組織として成果を創出すること」(36.8%)、「部下の目標管理や業務管理を行うこと」(36.6%)が続きました(図1)。



2.管理職の悩み、突出した項目はなく分散。約4人に1人は「特になし」
続いて、管理職としてどのようなお悩みを持っているか質問しました。

全体を通して突出した悩みはなく、回答が分散する結果となりました。もっとも多かったのは、「特になし」で24.1%。続いて「日々の業務に追われ、中長期の戦略に時間を割けない」が20.7%、「プレーヤー業務や仕事量が多く、マネジメントに集中できない」が19.4%でした(図2)。



3.管理職の4割以上が、プレーヤー業務の比重が多いプレイングマネジャー
管理職の業務内容の実態を調査するために、マネジメント業務とプレーヤー業務のうち、プレーヤー業務に費やしている時間の割合はどの程度か、0%から100%の11段階で質問しました。

そのうえで、プレーヤー業務の割合が0〜30%台と回答した群を、マネジメント業務の割合が多いタイプ(以下、「マネジメント業務寄り」と記載)、プレーヤー業務の割合が40〜60%台と回答した群を、プレーヤー業務とマネジメント業務の割合が約半分のタイプ(以下、「中間タイプ」と記載)、プレーヤー業務の割合が70〜100%と回答した群をプレーヤー業務の割合が多いタイプ(以下、「プレーヤー業務寄り」と記載)と3つに分類しました。

*「マネジメント業務とプレーヤー業務のうち、プレーヤー業務に費やしているご自身の時間の割合はどの程度ですか」という質問に対し、全てプレーヤー業務を100%、全てマネジメント業務を0%とし、11段階で回答。

結果、「マネジメント業務寄り」は22.0%、「中間タイプ」は35.5%、「プレーヤー業務寄り」は42.5%でした。管理職の4割以上が、プレーヤー業務の比重が多いプレイングマネジャーであることがわかりました(図3)。



4.新任・ベテラン管理職はプレーヤー業務寄りが4割以上。幹部候補は約3割がマネジメント業務寄り
次に、管理職のうち、1〜3年目の課長クラスを「新任管理職」、4年目以上の課長クラスを「ベテラン管理職」、部長クラスを「幹部候補」と3つのステージに分類し、ステージ別に業務バランスに違いがあるか見ていきます。

結果、新任管理職は、「マネジメント業務寄り」が18.4%ともっとも割合が低く、「中間タイプ」が37.5%、「プレーヤー業務寄り」がもっとも高い44.1%でした。

ベテラン管理職は、「マネジメント業務寄り」が19.8%、「中間タイプ」が35.1%、「プレーヤー業務寄り」が45.1%でした。

幹部候補は、「マネジメント業務寄り」が28.7%、「中間タイプ」が34.5%、「プレーヤー業務寄り」が36.8%でした。
ステージが上がるにつれて、「マネジメント業務寄り」の割合が高くなることがわかりました(図4)。



5.管理職の悩み、マネジメント業務寄りの管理職は「中長期戦略に時間を割けない」
さらに、管理職としての悩みについて、業務内容のタイプ別で比較しました。

マネジメント業務寄り管理職の悩みのトップは、「日々の業務に追われ、中長期の戦略に時間を割けない」で28.1%。続いて、「特になし」(24.4%)、「チームのパフォーマンスが特定の個人に依存している」(21.5%)。他の業務タイプの管理職との大きな違いとしては、「プレーヤー業務や仕事量が多く、マネジメントに集中できない」が8.1%と、中間タイプ、プレーヤー業務寄り管理職の半分以下の割合でした。

中間タイプ管理職の悩みは、「特になし」がもっとも多く、25.7%。次いで、「プレーヤー業務や仕事量が多く、マネジメントに集中できない」(23.4%)、「日々の業務に追われ、中長期の戦略に時間を割けない」(20.6%)でした。

プレーヤー業務寄り管理職は、「特になし」が22.6%、「プレーヤー業務や仕事量が多く、マネジメントに集中できない」が21.8%、「プライベートとの両立が難しい」「マネジメントの知識・スキルが不足していると感じる」がともに19.9%でした(図5)。



6.不足している知識・スキルを把握する機会、4割超がない
ここからは、管理職自身の知識・スキルについての取り組み状況を見ます。自身の役割に対して、不足している知識・スキルが何か、客観的に把握する機会があるかどうか質問しました。

結果、「とてもあてはまる」と回答した管理職は9.8%で、「ややあてはまる」の43.8%と合わせて53.6%でした。「あてはまらない」と回答した管理職は11.6%で、「あまりあてはまらない」の33.1%と合わせて44.7%でした。

4割超の管理職が自身の知識・スキルの不足について客観的に把握する機会がないことがわかりました(図6)。



7.不足している知識・スキルに対する新たな学びへの取り組み、半数以上が取り組んでいない
続いて、役割に対して不足している知識・スキルについて、新たな学びに取り組んでいるか質問しました。

「とてもあてはまる」と回答した管理職は8.1%で、「ややあてはまる」の36.8%と合わせて、44.9%でした。

「あてはまらない」と回答した管理職は16.4%で、「あまりあてはまらない」の36.0%と合わせて、52.4%でした。

役割に対して不足している知識・スキルについて新たな学びに取り組んでいる管理職より、取り組んでいない管理職の方がわずかに割合が高くなりました(図7)。



8.知識・スキルの不足を把握する機会がある管理職は、ない管理職に比べて「新たな学び」に取り組む傾向
最後に自身の不足している知識・スキルについて、「把握する機会」と「新たな学びへの取り組み」の関係について分析しました。

「不足している知識・スキルを把握する機会」の度合いごとに、学びへの取り組みについての回答割合を比べたところ、不足している知識・スキルを把握する機会がある管理職は、学びへの取り組みが「とてもあてはまる」と回答する割合が45.0%で、把握機会が少ない管理職よりも高いことがわかりました。

一方、不足している知識・スキルを把握する機会がない管理職は、学びへの取り組みについて「あてはまらない」と回答する割合が56.3%で、もっとも高くなりました(図8)。



まとめ
本調査の結果から、もっとも多くの管理職が「部下の育成」を自身の役割と認識する一方で、プレーヤー業務や仕事が多く、マネジメントに集中できないことに加え、自身に不足する知識・スキルを把握する機会がない管理職も約半数いる実態が明らかになりました。

役割認識としては、約半数の管理職が「部下の育成」を選択し、もっとも高い割合になりました。その他は回答が分散し、管理職が認識している役割の幅広さがうかがえました。

また、管理職の悩みでは「特になし」がもっとも多かったものの、具体的な悩みとしては「中長期の戦略に時間を割けない」「プレーヤー業務や仕事量が多くマネジメントに集中できない」など時間に関する課題が上位を占めました。

管理職の業務バランスを見ると、プレーヤー業務寄りの管理職が42.5%と、マネジメント業務寄りの22.0%を大きく上回りました。特に新任管理職やベテラン管理職ではプレーヤー業務寄りの割合が高く、幹部候補ではマネジメント業務寄りの割合が高まることがわかりました。

また、抱えている悩みを業務バランス別にみると、プレーヤー業務寄りの管理職では、「マネジメントに集中できない」の割合がマネジメント業務寄り管理職の2倍以上となりました。

自身の役割遂行に必要な知識・スキルの不足について、把握する機会があると回答した管理職は約半数にとどまり、新たな学びに積極的に取り組んでいる割合は4割程度でした。さらに、自身の不足している知識・スキルを把握する機会がある管理職ほど、学びに積極的な傾向が見られました。企業が管理職の成長を促進するためには、学習機会の提供だけでなく、自身の課題を認識できる環境づくりも重要であることが示唆されました。
考察「管理職が本来の役割を果たすために必要な組織環境とは」
管理職には、部下の育成、組織目標の達成、目標管理・業務管理、経営層や他部門との連携、部門方針の伝達、組織運営など、幅広い役割が求められています。近年は働き方や価値観の多様化、人材不足、事業環境の変化などを背景に、管理職に期待される役割はさらに高度化・複雑化しており、組織の成果創出と人材育成の両立を担う存在として、その役割の重要性はますます高まっています。

一方で、本調査からは、リーダー・マネジャーとして本来注力すべき業務に十分な時間を割けていない管理職も多いことがうかがえました。管理職の悩みとして「日々の業務に追われ、中長期の戦略に時間を割けない」「プレーヤー業務や仕事量が多く、マネジメントに集中できない」といった回答が上位になったことからも、日々の業務対応や短期的な成果創出に追われている状況が推察されます。

実際に業務の時間配分を見ると、「プレーヤー業務寄り」が約4割を占める一方、「マネジメント業務寄り」は約2割にとどまりました。人手不足や組織のスリム化が進む中、管理職自身がプレーヤーの中核となり、現場の実務や成果を支えているケースは少なくありません。プレーヤーとしての役割を担うことで得られる視点や知見も貴重ですが、その比重が高まり過ぎると、部下の育成や組織づくり、中長期的な戦略立案といった、本来管理職が果たすべき役割が後回しになるリスクがあります。そうした結果として、組織全体の成長や持続的な成果創出に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

また本調査では、自身に不足している知識やスキルを把握する機会がある管理職は、ない管理職に比べて、知識・スキルの学習に積極的である傾向が見られました。この結果からは、学びの第一歩は「自身の課題を認識すること」にある可能性が示唆されます。自らの強みや弱みを客観的に把握し、必要な知識・スキルを明確にすることで、学習意欲の高まりや具体的な行動につながりやすくなると考えられます。

具体的に、企業が取り組むべきポイントを見てみましょう。

1.管理職の役割の整理・伝達
管理職に求める役割や期待する成果を明確にすることが重要です。全社の方針や現状を踏まえつつ、管理職に期待する役割を、業務マネジメントやメンバーマネジメント、他部門との折衝など複数の切り口で整理・言語化して伝えるとよいでしょう。

2.業務負荷の適正化
日常業務に追われ、マネジメントに十分な時間を確保できない状況を見直す必要があります。業務の棚卸しや権限委譲、役割分担の見直しなどを組織として推進し、管理職が部下の育成や組織づくり、中長期的な戦略立案に向き合える時間を確保しましょう。

3.必要な知識・スキルを可視化する仕組みづくり
管理職が自身の強みや課題を客観的に把握し、習得すべき知識・スキルを明確にすることが重要です。本調査では、自身の課題を把握する機会がある管理職ほど学びに積極的な傾向が見られました。アセスメントや上司との対話、定期的な振り返りなど、管理職が自身の知識・スキルに対して「気づき」を得る機会があると、「学び」の行動を後押しできるでしょう。

4.継続的な学習機会の提供
管理職個人の努力に委ねるのではなく、研修や実践、振り返りを組み合わせ、必要な学びを継続できる環境を組織として整えるとよいでしょう。


ALL DIFFERENT株式会社
事業開発推進本部 コンテンツマネジメント部 ユニットリーダー
宮澤 光輝(みやざわ・こうき)
東京大学卒業後、ALL DIFFERENT (旧トーマツ イノベーション/ラーニングエージェンシー)に入社。コンサルタントと研修講師を兼務し、サービスの企画・開発、研修講師育成、中堅〜大企業に対して研修の企画・提案および実施などをはじめとした人材育成支援に従事。複数の全社プロジェクトでプロジェクトリーダーを担当。現在はサービスの企画・開発チームのリーダーとして、対面研修、オンライン研修などの新サービスの企画・開発、研修講師育成を担う。研修講師としては公開講座や企業内研修等で、OJT指導者向け、管理職向けの研修を中心に年間100回以上実施。



調査概要

*本調査を引用される際は【ラーニングイノベーション総合研究所「管理職意識調査2026(役割認識編)」】と明記ください
*各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としています
*構成比などの数値は小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%とならない場合がございます

ラーニングイノベーション総合研究所(R)
「人と組織の未来創り(R)」に関する様々な調査・研究活動を行っている当社研究機関。データに基づいた組織開発に関する解決策を提供。

ALL DIFFERENT株式会社
組織開発・人材育成支援を手掛けるコンサルティング企業。
人材育成から、人事制度の構築、経営計画の策定、人材採用までの組織開発・人材育成の全領域を一貫して支援。

《沿革》
2006年 トーマツイノベーション株式会社として人材育成事業を開始し、業界初や特許取得のサービスを多数開発・提供
2019年 株式会社ラーニングエージェンシーとして、デロイトトーマツグループから独立
2024年 ALL DIFFERENT株式会社へ社名変更

■代表取締役社長 眞崎 大輔
■本社所在地   
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-7-1
有楽町有楽町有楽町>&>有楽町>> ITOCiA(イトシア)オフィスタワー 15F(受付)・17F・18F
■支社      中部支社、関西支社
■人員数     333人(2026年4月1日時点)
■事業      
組織開発支援・人材育成支援、各種コンテンツ開発・提供、ラーニングイノベーション総合研究所による各種調査研究の実施
■サービス    
定額制集合研修「Biz CAMPUS Basic」/ライブオンライン研修「Biz CAMPUS Live」/ビジネススキル学習アプリ「Mobile Knowledge」/ビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」/IT技術習得支援サービス「IT CAMPUS」/デジタルスキル習得支援サービス「DX CAMPUS」/管理職アセスメント「Discover HR」「Competency Survey for Managers」/人事制度構築支援サービス「Empower HR」/経営計画策定支援サービス「Empower COMPASS」/転職支援・人材紹介サービス「Biz JOURNEY」/採用支援・人材紹介サービス「Biz TALENT Bridge」ほか
■URL       https://www.all-different.co.jp/corporate

\ALL DIFFERENT株式会社では事業拡大に伴い、採用活動にも力を入れています。/
新卒採用 https://newgraduates.all-different.co.jp/
中途採用 https://career.all-different.co.jp/

八王子経済新聞VOTE

「八経」こと八王子経済新聞に期待する記事は?