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八王子発、シニア向け音声認識機能付きぬいぐるみ 中小企業が集まり商品開発

「くまの子くーちゃん」をアピールする五十嵐社長

「くまの子くーちゃん」をアピールする五十嵐社長

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 デジレクト(八王子市新町)は11月13日から、シニア向け音声認識機能付きぬいぐるみ「くまの子くーちゃん」の販売を始める。

シニア向けに販売を始める「くまの子くーちゃん」

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 シニア世代を対象に「なつかしパートナー」を掲げる同商品。音声認識機能を通して昭和の懐かしい話題について会話ができるようになっているほか、「さくらさくら」「こいのぼり」など童謡や唱歌45曲に加え、「バラが咲いた」「ドリフのズンドコ節」「せんせい」「てんとう虫のサンバ」「川の流れのように」の5曲の歌謡曲も歌うことができる。同社の五十嵐貞治社長は「昭和の歌謡曲を入れたのが業界初」と話す。

 タカラトミーアーツの「夢の子ユメル」や「うたこちゃん」といったコミュニケーショントイを会社設立当初から扱ってきた同社。「玩具はどうしても子ども目線になってしまうが、弊社は玩具メーカーではないので、シニア世代に目をつけた」と五十嵐さん。今回の商品については「構想7年、開発1年。これまでにいただいてきた意見を集めた集大成」とも。

 キャラクターデザインは「人の形をしたものは好き嫌いがあるので、『ぬいぐるみといえば』のど真ん中を狙ってクマにした。デザインは昭和30年代の頃に流通していたであろうクマのぬいぐるみを調べて、あえて今風ではなく『ちょいダサ』にした」。特徴は音声認識機能で、20語を認識し、その返事として100通りのせりふを用意。「まるで『くーちゃん』と会話をしているかのような、会話遊びが楽しめる」とうたう。

 「どうやったら60代、70代の人に受けるか考える中で、アルミをアルマイトと呼ぶなど言い回しにも注意した。シニアの方々はしゃべるスピードもゆっくりなので、ソフトウエアを開発していたエンジニアも苦労していたよう」と五十嵐さん。「大手ができないことを中小企業が集まって作った『下町ロケット』的な商品」と話す。

 今後もシニアをターゲットとした製品を開発していく方針で「生活の中に会話があるかないかはテレビやラジオではできないこと。コミュニケーションを取ることでシニアが元気になるようなものを作っていきたい。玩具は4半期ベースで商品が変わってしまうが、そういうことにはしたくない。わかりやすくて楽しいものを作っていくことで、ロングランの商品にしたい」と意気込む。

 価格は9,800円。全国の百貨店や量販店などで取り扱うほか、ネットでも販売する。

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