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2年ぶりの「八王子音楽祭」始まる 「世界の音楽」をテーマに1カ月間開催

「世界音楽グルメ旅 イタリア編」で配信する動画の一場面(写真提供=八王子市学園都市文化ふれあい財団)

「世界音楽グルメ旅 イタリア編」で配信する動画の一場面(写真提供=八王子市学園都市文化ふれあい財団)

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 「八王子音楽祭2021」が8月13日、始まった。

SDGsを意識し、今年のガイドブックは環境にやさしい紙やインクを使って作り上げた

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 八王子市学園都市文化ふれあい財団(八王子市本町)が主催する同イベント。2008(平成20)年に初めて行われて以来、今回で12回目。2年ぶりの開催となる。

 今回は「Music for Earth♪」と題して世界の音楽をテーマに据える。これまで八王子の中心市街地など市内各所でコンサートなどを行ってきたが、今回は新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて、ネットを活用したさまざまな企画を用意した。

 自宅で楽しめる企画として、地元出身の画家の中村眞弥子さんらが講師を務め、動画を見ながらカリンバを作る「自宅でできる!てづくりカリンバワークショップ♪」や、イタリア料理店「リストランテ・ドルチオーレ・フィノッキオ」(城山手1)の特製ラザニアを自宅に届け、「サンタ・ルチア」「帰れソレントへ」といったナポリ民謡やカンツォーネなどイタリア音楽の演奏や歌唱の動画を見ながら楽しんでもらう「世界音楽グルメ旅 イタリア編」などを行う。

 9月1日・8日・15日は八王子市内にある土蔵で、360度カメラを使って撮影されたライブの模様を見ることができる「八王子の蔵から360度の世界を発信!世界の音楽SHOWCASE(ショーケース)」をユーチューブで無料配信する。

 八王子の飲食店などを盛り上げようと「街を応援Project」と銘打って、有料イベントに参加した人を対象に指定の地元店で使えるクーポン券を配布する企画なども展開。公式ガイドブックを環境に配慮した紙やインクで作るなどSDGsを意識した取り組みも行っており、同祭のツイッターでは今月31日まで、オリジナルエコバッグが当たるキャンペーンも行っている。

 9月には市の文化施設「いちょうホール」(本町)や南大沢文化会館(南大沢)を会場にコンサートや音楽イベントなどの開催を予定しているが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が9月12日まで延長されたことに伴い、開催の見合わせを決めたものもある。中でも「世界の楽器展覧会」については、日程を改めて行うことを検討しているという。八王子市学園都市文化ふれあい財団の米倉かおりさんは「準備は進めていたので、安心して皆さんにお越しいただけるようになったら、なんとか開催したい」と意気込む。

 同祭はこれまで毎年行ってきたが、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて中止となった。今年、新たに企画するにあたって、「世の中の状況が変わったことを受けて、リアルイベントとオンラインイベントを同時並行でやっていくなど工夫をこらして実施しようとなった。これまでは街中でやっていたものもたくさんあったが、発想を少し変えて、オンライン上で体感していただけるようなものをやることにした」と米倉さん。

 世界の音楽をテーマにしたことについて、「音楽の奥にある文化が多様で、世界はボーダーレスなものだと実感できる内容になったと思う。なかなか出掛けられない今だからこそ、『音楽の世界旅行』のようなつもりで、いろいろなのものを自宅で楽しんでいただけたらうれしい。通常ではない状況だからこそ発想を変えたことで生まれてきたものがあるとすごく感じている。事情があって自宅から足を運びづらい方や全国の方にも参加いただけるものになった。いろんな人に楽しんでいただける音楽祭に仕上がったのでは」とアピールする。

 「八王子音楽祭」は今回で一区切りとし、来年以降は次のステップとしてアートイベントの開催を見込む。米倉さんは「音楽だけじゃなく、ダンスや演劇、美術などいろいろなものが混ざり合う現場を作っていけたらいい。市内でエリアを決め、そこに移動していくキャラバンのようなイベントも考えている。街の人たちにアートを楽しんでもらう、街に近づいたアートフェスができたら」と意気込む。

 9月17日まで。

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