都の産業交流拠点「東京たま未来メッセ」（八王子市明神町3）が10月14日、開業した。

あいさつをする小池都知事

　京王八王子駅近くの東京都産業技術研究所八王子支所跡に設けられた同所。正式名称は「東京都立多摩産業交流センター」。「東京の産業振興につながる多摩地区最大級の新たな交流拠点」を目的にする。

　建物は地上7階・地下1階建てで、都八王子合同庁舎・八王子市保健所との複合施設になっている。展示会やイベント、セミナーなどに利用できる約2400平方メートルの展示室を設けた「展示棟」と、会議室や合同庁舎、保健所が入る「庁舎・会議室棟」から成る。

　今月13日には開業式典が行われ、小池百合子都知事や潮田勉都副知事のほか、石森孝志八王子市長、東京都町村会会長の杉浦裕之瑞穂町長、八王子商工会議所の樫崎博会頭らが出席した。

　あいさつに立った小池知事は同施設について、「多摩地域最大の展示室と7つの会議室を有する施設になっている」と紹介した。

　「多摩地域は高い技術力を持つ企業や大学、研究機関が集積している。東京の持続的な発展には欠かせない地域。この施設は多摩地域の産業の集積の強みを生かして、広域的な産業交流の中核機能をになうことで、東京の産業の振興を図る目的で設立した。『東京たま未来メッセ』の名称には現状を乗り越えて、輝く未来を作っていこうという思いが込められている。この思いを乗せて、明日開業する」とも。

　式典ではテープカットの後、東京都立南多摩中等教育学校（明神町4）の太鼓部が演奏を披露した。会場では八王子の織物産業を紹介する展示として、以前、八王子駅前に設けられていた「織物の八王子」と書かれたモニュメントの模型や着物などに加え、地元の有志が手がける「八王子流鏑馬（やぶさめ）」なども紹介された。