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工学院大学ソーラーチーム、新型ソーラーカー披露 10月に世界大会出場へ

新型ソーラーカー「Koga」を披露する工学院大学「ソーラーチーム」

新型ソーラーカー「Koga」を披露する工学院大学「ソーラーチーム」

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 工学院大学八王子キャンパス(八王子市中野町)に拠点を置く「ソーラーチーム」が7月5日、今秋行われる「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ(BWSC)」参戦に向け、新型ソーラーカー「Koga(コーガ)」を発表した。

発表された新型ソーラーカー「Koga」

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 「BWSC」はオーストラリア北部のダーウィンから南部のアデレードまでの約3000キロを走破する世界最大のソーラーカーレース。同チームは2013(平成25)年の初参戦以来、2015(平成27)年・2017(平成29)年・2019(平成31)年の大会に出場した。2019年の大会では、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)から日本勢史上初となる特別賞「テクニカルイノベーションアワード」が授与された。

 4年ぶりに開催される同大会は、10月22日~29日の日程で行われる予定。5度目の出場となる同チームは「チャレンジャークラス」に出場する。

 同大会に向け、2年がかりで作り上げたという参戦車両を披露した。新車両は前輪1輪、後輪2輪の単胴型で、前輪に車台からタイヤを支える「Grand Frame Suspension」、後輪に通常、ボディー側面の外側に付くタイヤを内側に向ける「Reverse Tire Wall」と名付けた技術を搭載することで性能の向上を図った。「Koga」という名称は、ロケットの形をした同大のオリジナルキャラクター「コーガくん」にも由来するという。

 会場には「ソーラーチーム応援団」として、タレントの井上咲楽さん、宮城弥生さんの2人が応援に駆けつけ、井上さんがデザインしたという桜色のオリジナルのリストバンドと安全ベストを、監督で同大機械システム工学科の濱根洋人教授と、ドライバーも務めるチームリーダーで、工学部機械システム工学科3年の中川立土さんに贈呈した。

 それぞれ井上さんが書いた「安全」などの言葉が入っており、宮城さんはそのリストバンドを持って、赤城神社(新宿区)で優勝や安全を祈願したという。井上さんは「安全に走ってほしいという思いから今までの人生で一番長い時間をかけて『安全』と書いた」と説明。祈願に行った宮城さんが「ソーラーチームの皆さんに世界一になってほしいのと皆さんが安全に無事帰ってこられるようにと一生懸命お願いした」と話すと、濱根さん、中川さんの2人は「ありがとうございます」と礼を述べた。

 濱根さんは「世界初の技術を出すクレイジーなチームと言われている。チームの設立から右にならえの発想はやめようと言ってきた。大学としてびっくりするような、常識外れなものを出していくことを目指している」とチームを紹介する。「今回のメンバーはこれまで指導してきた中でも優秀。車のレースはスタート直前までが勝負。そこでだいたい結果も決まってしまう。最後の最後まで、スタートの1秒前までベストを尽くしたい」と意気込む。

 中川さんは「僕がこのチームに入ったのはテレビで見た先輩たちがソーラーカーを走らせている姿にあこがれを感じたから。今年の秋に自分がその舞台に立てるということで非常にワクワクしている」と話す。

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