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八王子で「サルベージ・パーティ」 持ち寄った余り物でシェフが調理

会場となる「たねカフェ」

会場となる「たねカフェ」

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 八王子市夢美術館近くのカフェ「たねカフェ」(八王子市八日町)で10月2日、持ち寄られた余った食材でプロの料理人が調理する「サルベージ・パーティ in 八王子」が行われる。

ゲストシェフとして登場する平成楽吉屋の吉田さん

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 空きテナントを使ったアーティストの作品展など、さまざま事業を行っているNPO法人「AKITEN」が主催する今回の催し。サルベージ・パーティは、持ち寄られた食材をプロの料理人がその場で組み合わせて調理するもので、今年設立された一般社団法人「フードサルベージ」(杉並区)が中心となって展開。全国各地で同様のイベントが広まりつつある。

 今回は日本料理店「平成楽吉屋(がっきちや)」(八王子市横山町)店主で板前の吉田諭さんをゲストシェフに迎え腕を披露してもらうほか、フードサルベージの代表理事で東京農業大学の非常勤講師も務める平井巧さんによるトークイベントも行う。

 用意する調味料は「家庭でもできるように」と基本的なものだけに限定するなど工夫。ぶっつけ本番でメニューを考えてもらうことになるが、「時間の限り作り続けてもらうので、組み合わせの妙から驚きを与えられれば」と同NPO代表の及川賢一さん。

 食べられる食材が、捨てられたり失われたりする「フードロス」である問題に加え、コワーキングスペース「8Beat(エイトビート)」(三崎町)を中心に有志らが立ち上げた「フードバンク八王子」の存在もイベントのきっかけになったという。

 「フードバンクでは、頂いた食材を加工して渡すことができない。ということは、フードバンクから持ち帰っても料理ができなければ食にはありつけない」と及川さん。「小学校では6年生になるまで包丁を持つことはない。家族で料理ができるようになれば、お母さんは仕事復帰できるようになるかもしれないし、1人暮らしのお年寄りが調理できるようになれば、健康的な生活が送れるようになり、医療や介護の負担が減ることにもつながるかも」とも。

 及川さんは「調理ができない人たちができるようになることのインパクトは大きく、調理教育はとても大事」としたうえで、「イベントを通して、八王子の中でサルベージ・パーティーを開いてくれる人を増やしていければ」と期待を込める。

 開催時間は13時~15時。料金は2,500円(小学校3年生以下は無料)。要事前申し込み。

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