「日本遺産・桑都フェスタ2025」が2025年1月12日・13日、東京たま未来メッセ（東京都立多摩産業交流センター、八王子市明神町3）1階展示室Bで開催される。

2つのイベントを同時開催する

　主催は「日本遺産『桑都物語』推進協議会」。八王子市は2020年6月、高尾山を題材にした物語「霊気満山（れいきまんざん）　高尾山 ～人々の祈りが紡ぐ桑都物語～」が、文化庁が認定する「日本遺産」として認定された。今回は「繊維でつながる『織物のまち』」をサブテーマに、その構成文化財の一つである織物を特集する。

　当日は市内の染物・織物工場とデザイナーがコラボし進めている八王子オリジナルのブランド「ottary（オッタリー）」を発表する。繊維や織物を題材として日本遺産が認定された山形県山形市、同鶴岡市、群馬県、埼玉県、新潟県、愛知県、京都府、岡山県、徳島県もそれぞれ出展する。

　会場では八王子市内の染物事業者や養蚕農家、画家の中村眞弥子さんらによるワークショップ、桑の葉を使った菓子の販売などを行う。1月13日が成人の日に当たるため、会場に来場した20歳の人には先着順で記念品を進呈する。

　同施設1階展示室Aでは、八王子織物工業組合主催のイベント「千百年を紡ぐ八王子織物展」を開催する。織物工場の中をVRゴーグルを使って体験できる企画や、多摩織伝統工芸士の指導による手織り体験などの企画を用意する。

　八王子織物を盛り上げようと、多摩美術大学（八王子キャンパス＝鑓水）、東京都立八王子桑志高校（千人町4）、サレジオ工業高等専門学校（サレジオ高専、町田市）の学生と協働で取り組んだ製品を展示するほか、12日は「星からの便り ～News from the stars～」をテーマにネクタイのデザインを募集した「2024 Mulberry City（マルベリーシティー） ネクタイデザインコンペ」の入選者表彰式を行う。

　初宿和夫八王子市長は「日本遺産は八王子の財産の一つ。活用できる財産を一つの起爆剤にして、八王子全体のにぎわいにつなげていきたい。八王子も地域が広く、特に新興住宅地では八王子の文化財がそれほど知られていないところもある。イベントを通して市民の皆さんに触れていただくことで、八王子の魅力を知り伝統文化の継承につなげられれば。日本遺産を持つほかの地域の方も来られるので、八王子にいろいろな魅力があることを知ってもらい、交流人口を増やすことも期待したい」と話す。

　開催時間は10時～17時（13日は16時まで）。入場無料。