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多摩ニュータウンの商店街に「めがね食堂」 地元設計事務所が一念発起

落合団地商店街の一角に位置する「めがね食堂」(写真左)

落合団地商店街の一角に位置する「めがね食堂」(写真左)

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 多摩ニュータウン・落合団地商店街に6月6日、建築設計事務所の一部を使った食堂「めがね食堂」(多摩市落合4)が開店した。

入り口付近に大型テーブルを置き、食堂として展開

 横溝惇さん、渡辺真元さん、宮澤祐子さんの3人から成る設計事務所「スタジオメガネ」の一部を使ってオープンした。ランチタイムには日替わりのワンプレートメニュー「今日のデリボール」を展開するほか、ビールや日本酒などのドリンクメニューも提供している。

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 同所では昨年7月から1年間にわたる企画展「世界の郊外展」が行われており、食事をしながら展示を見ることもできる。今月29日にはカルチャースタディーズ研究所の三浦展さんなどを迎えて、日本の郊外の今後のあり方について考える講演会や、参加者に加え地域の人などが集まり交流を図る催し「建築スナック」を開催する予定。

 「独立しようと思って事務所を探していた。妻の実家が多摩市にあり、帰省した際に大学で習った多摩ニュータウンを散歩してみようと思った。その時にたまたまここと出合った」と横溝さん。地元商店会の協力も得ながら薬局だった空間をリノベーションし設計事務所にしたという。

 昨春、多摩市の複合文化施設・パルテノン多摩で行われたニュータウンに関する三浦さんの講演会に参加したことがきっかけとなり、現在の企画展や「建築スナック」がスタート。今回はさらに人々が集まれる空間を作ろうと食堂を立ち上げた。「1年前からちゃんと飲食店ができないかなと思っていた」。内装は自ら手作業で進めたという。横溝さんは「本業がありながら動いてきた。ようやくこういう形でオープンすることができた」と話す。

 多摩の野菜を積極的に使っているほか、米は商店街の店から仕入れるなど地元との関係にもこだわる。「今は野菜をどうアレンジしていくかにこだわってメニューを作っている」と宮澤さん。「多摩ニュータウンには住みながら働いている方もいる。打ち合わせに使っていただいてもいいし、仕事とプライベートの垣根になれるような場所になれるといい。ニュータウンは夜、明るい状態が少ない。オープンしたことで人がいる状況ができた実感がある。建築家としては街をデザインする小さな第一歩だと思うので積み重ねていきたい」と話す。

 今後は事務所内にワークショップができる空間を作ることも計画している。「この商店街をどうしたら次の世代に持っていけるか。時代に合わせて変わっていくきっかけになれれば。それを実践していくことが大事」と渡辺さん。横溝さんも「ニュータウンの中の空いている商店街には可能性を感じている。やばいニュータウンにしたい」とした上で、「子どもたちに建築家が何をやっているか分かってもらい、憧れる対象にしてくれるとうれしい。建築家としても頑張っていかなければ」と意気込む。

 営業時間は、火曜~木曜=11時~20時(金曜は22時、土曜は16時まで)。日曜・月曜定休。

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