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八王子のスポーツクラブが「子育て支援プログラム」 スポーツで地域活性目指す

子育て支援プログラムの会場となっている「アローレパーク八王子」

子育て支援プログラムの会場となっている「アローレパーク八王子」

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 アローレ八王子スポーツクラブ(八王子市犬目町)が「子育て支援プログラム」を始めて1カ月がたった。

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 東京都社会人サッカーリーグ1部に参戦するサッカーチーム「アローレ八王子」などを手掛けるNPO法人「はちきたSC」が運営する同クラブ。文化学園(渋谷区)が所有する文化学園八王子テニスコート(犬目町)にサッカーチームのクラブハウスやサッカーコートなどを設け、「アローレパーク八王子」として展開している。

 11月19日からスポーツによる地域活性化を目的に「アローレパーク八王子」で同プログラムを始めた。0~3歳の親子を対象に人工芝のグラウンドを開放し、ボールなどの遊具で遊ぶことができる「ベビーバルシューレ」、カフェスペースや屋外のテーブルで小中学生にカレーを提供する「子ども食堂」をそれぞれ毎週金曜に行っている。1月からは「アローレ八王子」のアカデミーに所属する中高生の選手向けに無料の学習サポートも始める予定。

 代表理事の紙本諭さんは「私たちのクラブが目指すところはスポーツで地域活性化を図ること。子どもたちがいかに元気に育つかにスポーツが果たす役割は大きいと思う。子どもたちが思い切り体を動かせる場を作ることがようやく実現した。クラブは17年目になるが、当初からやりたかったことの1つ」と話す。

 「ベビーバルシューレ」については、「昨年から力を入れている『スポーツ探検隊』という事業で、月ごとにバスケットやテニス、ハンドボールなどをやってきた。そこにドイツ生まれのボール遊びである『バルシューレ』を取り込んでいる。今までは幼児以上が対象だったので、もう少し下の年代にも楽しんでもらえるようにした。なかなか安全に遊べる場所はなく、思いっきり走り回れるようなところも少ないと思う。ボールや遊具をいっぱい用意しているので自由に遊んでほしい」と紙本さん。

 子ども食堂については「貧困状態にある子どもたちへの援助のようなイメージがあるかもしれないが、私たちはいろいろな人にこの場所に来て遊んでいってほしいという思いから始めた。地域の人たちがワイワイできるような場所が作りたかった」と紙本さん。「キャンプ場にはアスレチックもあるので、普段から小学生が遊びに来ている。その子たちがカレーも食べていければいいなと思った」とも。

 1月から始める予定の学習サポートについては「中学生でサッカーをやっていると受験という壁がでてくる。それが本当に正しい姿なのかとずっと疑問に思っていた。受験の間、スポーツから離れてしまうのは失うものも大きいと思う。勉強とスポーツを両立させていけるような仕組みを作りたいた。文武両道は青少年育成の上で大きなテーマで、文武両道にマイナスは一つもない。サッカーをしながら、短い時間でも集中して勉強できるようになれば、より集中力も高まるのでは」と話す。

 今後もプログラムは充実させていく方針。紙本さんは「地域の課題を解決できるクラブにならないといけない。それがないと地域に必要とされるものにならない。われわれが核になり手を上げることで、やりたい人も手伝ってくれる可能性が大いにある。困っている人と助けたい人をつなぐハブの役目ができたらいい。アローレがあって八王子はよくなったと言ってもらえるようにしたい。やるべきことはいっぱいある」と意気込む。

 料金はベビーバルシューレ=無料、子ども食堂は小学生=100円、中学生=400円。開催時間は、ベビーバルシューレ=10時~17時、子ども食堂=16時~21時。

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