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有志が「きぬた歯科」の看板広告でカードゲーム製作 「本当に神経が衰弱する」と話題に

きぬた歯科の看板広告をカードゲーム化した

きぬた歯科の看板広告をカードゲーム化した

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 西八王子駅側の「きぬた歯科」(八王子市台町4)の看板を題材にしたカードゲーム「きぬた歯科神経衰弱」が有志の手で作られ、10月末からネットで販売されている。

同人グッズとして作られた「きぬた歯科神経衰弱」

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 市内外のさまざまな場所に看板広告を展開していることで知られている「きぬた歯科」。今回、「スジャータ」の名で活動する有志が看板をカードゲーム化。同じ看板を当てる神経衰弱が遊べる同人グッズとして作り上げた。

 スジャータさんが自ら運営するオンラインショップで、「完成品版」と、購入者が自分で印刷しカードを作り上げる「PDF版」の販売を始めたところ、購入者がツイッターで取り上げ大きく話題となった。きぬた歯科も10月29日に「50個注文しました」とツイート。その後、届いた完成品版をお笑いコンビ「TKO」の木下隆行さんに進呈する様子も投稿した。12月1日現在、完成品版は既に完売している。

 もともとプラスチック板に絵などを描く「プラバン工作」で看板などを作っていたというスジャータさん。実物の看板は見たことがなかったものの、きぬた歯科の存在は知っていたという。「頭の中にきぬた歯科が出てきて作りたいと思った」と話す。

 6月ごろからきぬた歯科の看板広告を写真に撮り始め、これまでに約130カ所を巡った。原付きバイクで約200キロを走り、60カ所を巡った日もあるという。「22時ごろから走り始めて、翌朝の9時半に戻ってきた。途中からにやにやしてきて、これは何か面白いことができるんじゃないかと思った。そこでふと神経衰弱を思い付いた」。作り始めたところ「あっという間にできた」と振り返る。

 カードは看板に使われている黄色をベースにし、裏柄にはきぬた歯科のキャラクターのモチーフにもなっている、たぬきの姿を描くなどこだわった。「知り合いと遊んでみたら、4人で40分かかった。実際に巡ってみると同じ看板は一つとしてない。その若干の違いから、やっていると本当に神経が衰弱してくる」とも。

 カードゲームを作ったことをツイッターに書き込んだところ、「最初はきぬた歯科に興味を持っている『キヌティスト』の方たちから反響があった。買われた方のツイートが話題となったことで、どんどんとキヌティストではない方にも広まっていった」とスジャータさん。「普通だったら怒られるようなことをしていたのかもしれない」としながらも、「きぬた歯科さんは『まとめて買います』と言ってきた。2次創作にも寛容で懐の深い方だと思った」と話す。

 きぬた歯科のきぬた泰和院長は「看板は10年ほど前から立てていた。どういうわけか徐々にサブカルチャー系の方々にウケ始めた。全く意図していなかった」と話す。学園祭でコスプレの題材となったり看板の模型を作った人もいたりするという。「神経衰弱はさすがに思い付かなかった」とも。

 今回は150個購入したという。スジャータさんと面識はないものの「看板を通じて関心を持つたくさんの方々が同じ趣味として盛り上がってくれた。感謝の意味で購入した」ときぬたさん。「反響の多さにびっくりしている。この25年は家と仕事場の往復しかしていないので、よく分からなかったが、私は有名なんだと認識した」と笑う。

 スジャータさんは「これをきっかけにキヌティストになってもらえれば。僕はきぬた歯科とは全く関係ないが、キヌティストの皆さんにはこれを使って、きぬた歯科を広めていただきたい」と話す。

 PDF版の価格は300円。

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