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八王子市と東京工科大学が自動運転バス事業協定締結 実証実験実施も

協定書を持つ初宿市長(左)、香川学長

協定書を持つ初宿市長(左)、香川学長

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 八王子市と東京工科大学(八王子市片倉町)が7月9日、自動運転バスの導入推進に向けたコンソーシアム協定を締結した。

協定書に署名した初宿市長と香川学長

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 八王子市と同大は昨年10月、「東京工科大学と八王子市とのAI/DX技術を活用した連携に関する協定」を締結。今年3月に同大が自動運転技術を活用したスクールバスの実証運行を行った際には、初宿市長が出発式に出席し、実験で使われるバスに試乗した。

 国土交通省は本年度、運転手の担い手不足など地域公共交通が抱える課題を解決する手段として自動運転を活用するため、「重点支援」=4億円、「一般支援」=2億円を上限として、かかる費用の5分の4を国が補助する「地域公共交通確保維持改善事業費補助金 (自動運転社会実装推進事業)」を立ち上げた。

 同事業は地方公共団体やそのコンソーシアムを支援するもので、八王子市が6月下旬に「一般支援」として採択されたことを受け、今回、同大とコンソーシアムを立ち上げた。

 今回結んだ協定を基に八王子市と同大によるコンソーシアムでは、自動運転バスの導入に向けた実証実験の実施、安全性や運行方法など自動運転の技術的検証、人工知能(AI)やデジタルトランスフォーメーション(DX)を活用した運用方法の検討などを進める。事業額は約2億3000万円。国の補助額を超える部分は同大が負担する。

 当日は初宿和夫八王子市長と同大の香川豊学長が協定書に調印した。初宿市長は「この協定は八王子単独ではできないもの。教育研究機関の成果を八王子の公共交通という社会課題の解決のためにサポートしてくださることは非常に心強く誇らしい。八王子らしい社会実装に向けた取り組み」と話す。

 八王子市では、八王子医療刑務所の跡地を活用した多目的施設「桑都の杜(そうとのもり)」(子安町3)が10月3日に開業するのに合わせて、八王子駅南口と同施設間を結ぶ自動運転バスの実証運行を行う。実証期間中、平日のうち2、3日と土曜・日曜・祝日に、1時間あたり1、2本を運行する予定。利用者は無料で乗車できる。

 「今回の協定は、ランドマークのオープンに合わせ、課題解決に向けた第一歩を踏み出すすばらしいものになる。『桑都の杜』へ足を運んでくださる多くの方々には、東京工科大学の協力による最先端の自動運転技術など新しい取り組みを体験していただく非常に貴重な機会になる」と初宿市長。

 同大が3月に行った自動運転バスの実証運行は、運転手が搭乗する「レベル2」として、車両も同レベル2に対応したものを用意した。新たに始める実証運行も「レベル2」で運行するが、将来的にシステムが全ての運転操作を担う「レベル4」への移行を見越して、新たに「レベル4」に対応した車両を用意するという。

 同大片柳研究所所長で、「未来モビリティ研究センター」の須田義大センター長は「本学には日本の私立大学としては最高レベルの性能を持つスーパーコンピューターが導入されている。これを自動運転の高度なAI開発やシステムのアップグレードに大いに活用していく。大学で運行している全27台のスクールバスを地域交通に活用していくことを考えており、まずはレベル2から始め、最終的にはレベル4の実現を目指していく」と話す。

 実証運行に当たり、日野自動車製の小型バス「ポンチョ」をベース車両とした自動運転バスを新造する。 自動運転のシステムは須田さんが以前センター長を務めた「東京大学生産技術研究所 次世代モビリティ研究センター」が母体の大学発ベンチャー「先進モビリティ」(茨城県つくば市)が手がけたシステムをベースにする予定。

 「今年10月から八王子駅南口から『桑都の杜』までの区間で運行を開始するが、将来的には既存のスクールバスルートでの実用化も含めて、地域の交通に貢献していきたい。スーパーコンピューターやスクールバスといった大学の資産を地域に活用する八王子発のモデルを確立したい」とも。

 香川学長は「本事業を通して八王子市の自動運転バス導入をうまく進めるとともに、学生にも八王子という場を借りて、実際の社会でAIを使うことを学べる実践的な教育ができるのではないかと期待している。八王子市とは自動運転バスに限らずさまざまな分野で協力をしていき、最先端技術を八王子市に導入する際の助けになれば」と話す。

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