ティアック、米・ギブソンと資本業務提携-東証1部の上場は維持

ギブソン社と資本業務提携を結ぶティアック

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 音響機器メーカーのティアック(多摩市落合)は3月29日、楽器メーカー大手の米・Gibson Guitar Corp.(ギブソン社)と戦略的資本業務提携を結ぶと発表した。

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 ティアックは1953(昭和28)年に誕生した老舗音響機器メーカー。「TEAC」ブランドに加え、高級オーディオブランド「ESOTERIC」、業務向けブランド「TASCAM」などを展開。「Beyerdynamic」など海外ブランドの製品も取り扱う。

 今回の合意では、ギブソン社が4月1日からティアック株の公開買付け(TOB)を実施。ティアックをギブソン・グループの一員にする。価格は1株当たり31円で、最大1億5750万株を取得。最大まで買い付けた場合のギブソン社の株保有割合は54.62%になる。

 両社は今後、サプライチェーンの統合など世界規模での販売協力や、楽器・オーディオ機器・ソフトウエアなどの共同開発を推し進める方針。「将来の製品開発においても本合意は、ギブソン社のフレット楽器事業分野を含む楽器事業に付加価値をもたらす可能性を秘めている」とティアック担当者。「ギブソン社が日本に本格的に注力し投資することを意味する」とも。

 ギブソン社による株式取得後もティアックは東証1部上場を維持。「引き続き、現在の経営陣によって指揮される」という。同日に都内で開かれた記者会見では、バンド経験者でもあるティアックの英(はなぶさ)社長とギブソン社のヘンリー・ジャスキヴィッツCEOがギターセッションを披露するなど熱い関係をアピールした。

 ティアックは昨年1月、音響機器メーカーのオンキヨー(大阪市中央区)と資本業務提携を発表。オンキヨーは同月にギブソン社とも資本業務提携を結んでおり、緊密な関係を構築していた。

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