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「八王子いちょう祭り」規模縮小し開催へ 2年ぶりに関所巡り復活、クラファンも

「八王子いちょう祭り」にボランティアとして協力している学生団体「ivusa 多摩クラブ」のメンバー

「八王子いちょう祭り」にボランティアとして協力している学生団体「ivusa 多摩クラブ」のメンバー

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 「八王子いちょう祭り」が11月20日・21日、八王子市内を通る甲州街道(国道20号)沿いで行われる。

クラウドファンディングのリターン品として「むーちゃん」のオリジナルトートバッグなどを用意する

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 市内を通る甲州街道の中でも「高尾駅前交差点」~「追分交差点」間には1929(昭和4)年、大正天皇の多摩御陵完成に伴って宮内庁がイチョウを植樹。並木全体が市の天然記念物に指定されている。1979(昭和54)年からはイチョウ並木の黄葉の時期に合わせて、市民による手作りイベントとして同祭を開催。今年で42回目を迎える。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、スマートフォンを活用したモバイルスタンプラリーのみ行われた。

 今年はイベントに先行する形で、昨年のモバイルスタンプラリーの内容を大幅に拡充した「むーちゃんスタンプラリー」を10月9日から行っている。スマートフォンのGPS機能を活用して、同祭りのキャラクター「むーちゃん」のスタンプを集めるもので、今年は八王子市内だけでなく相模原市緑区や山梨県上野原市にもスポットが設定。総距離は94.5キロ、全38カ所にもなる。

 同祭り祭典委員会事務局の小塚一弘次長は昨年6月に高尾山を題材にした地域型ストーリーが「日本遺産」に認定されたことを受け、「その構成文化財を回っていただこうと思い四方八方に設定した」と話す。集めたスタンプの数に応じて景品を用意しており、既に全てのスタンプを集め、「スーパーパーフェクト賞」を手にした人もいるという。期間は11月30日まで。

 今月20日・21日は小仏~追分間の区間内に設けられた関所を「通行手形」を片手に歩く恒例企画「関所オリエンテーリング」や「全国・近隣観光物産展」などを開催する。「関所オリエンテーリング」は、例年よりも関所の数を2カ所減らし、押印場所が密にならないよう時間短縮を図るため通行手形には例年の焼き印の代わりにスタンプを押す。イベント会場は陵南(りょうなん)公園(八王子市長房町)を中心に6カ所に減らし、ステージイベントや毎年同祭に合わせて行われている「クラシックカーパレード」は行わないなど規模を縮小し企画を展開する。

 同会では現在、規模を縮小しての開催となることから、運営資金などの不足をまかなおうとクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を通じて、資金支援の呼び掛けを行っている。目標額は200万円で、目標を達成するかどうかにかかわらず集まった金額が起案者に支払われるオールイン方式を採る。3,000円から50万円まで多くのコースを用意しており、通行手形や「むーちゃん」を描いたオリジナルトートバッグなどをリターン品として贈るなど工夫した。10月25日から始め、今月10日時点で32人、約32万円の支援が集まっている。クラウドファンディングの締め切りは11月29日23時59分59秒。

 小塚さんは「なんとかできるところまで来られたことはありがたい」とし、「例年約300店舗が出店するが、今年は間隔を確保しないといけないので、約100店舗になる。当日は人数制限なども想定している」と話す。クラウドファンディングについては、「出店者が3分の1なので出店料も減ってしまう。来年以降も続けられるように応援していただければ。残り1カ月弱だが当日もあるのであきらめずに発信していきたい」と意気込む。

 開催時間は9時~16時30分(21日は16時まで。関所オリエンテーリングは両日とも15時30分まで)。

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