第108回全国高校野球選手権大会に出場した八王子実践高校(八王子市台町1)の硬式野球部が8月24日、初宿和夫八王子市長を表敬訪問し出場を報告した。
硬式野球部は1985(昭和60)年創部。監督は、米・ドジャースとマイナー契約を結び4年間プレーした経験を持つ同校OBの河本ロバートさんが2019年から務める。
西東京大会で優勝し、春夏通じて初の甲子園出場を決めた同部。8月5日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で行われた開会式では、同部キャプテンの矢澤陵磨選手が選手宣誓役を務めた。
同部は8月9日、徳島県立鳴門渦潮高校(徳島県鳴門市)と対戦。2回裏に鳴門渦潮の先制後は膠着(こうちゃく)状態が続いたが、9回表に八王子実践が1点を返し、タイブレーク制となる延長戦に突入した。10回裏に鳴門渦潮が決勝点を奪ったことで、八王子実践は1-2で敗れた。
表敬訪問では、同校の矢野東校長、河本監督、矢澤主将ら大会に出場した同部メンバー20人が西東京大会の優勝旗や賞状、盾を持参。矢野校長は「地方大会の時から試合を重ねるごとに生徒たちが成長していると感じていた。『八王子に1勝を持ち帰る』という目標は惜しくもかなわなかったが、本当に感動した。選手には、人々へ感動を与えたこの経験を大切にし、これからも続いていく野球人生やそれぞれの人生の中で、さらに成長してもらいたい」と話す。
河本監督は「右も左も分からない状況で初めての甲子園を迎えた。試合は8回まで1時間10分というものすごくスピーディーな展開になった。投手戦になるというのは予想通りだったものの、なかなかうまく点に絡む状況を作れなかった」と話す。
9回表に八王子実践が同点に追いついた時には「肌感覚で球場にいる8割の人が八王子実践を応援してくれていると感じるほどのすさまじい空気になった」と振り返る河本監督。「できれば、試合を勝ち切って、八王子に1勝を届けたかった。本当に悔しい」と話す。「選手が一生懸命頑張ってくれたおかげで、本当に素晴らしい思いをさせてもらった。試合を見てくれた人に少しでも感動を与えられたのなら大変うれしい」とも。
開会式での選手宣誓役について、矢澤主将は「リハーサルでは、10秒間ほど言葉が詰まってしまうことがあった。本番ではなんとか成功させたいと100回ほど練習をした。そのおかげで成功できたのでは」と振り返った。試合については「甲子園で1勝をつかみ取ることの難しさを痛感した。うまくいかなかった部分もあったが、それでも八王子実践らしい野球を全国の舞台で届けることができたのではないか。選手一同、本当に精一杯頑張った」と話す。
試合当日に八王子市役所で行われたパブリックビューイングを振り返り、初宿市長は「試合結果が出た後、市民が『八王子実践の皆さん、ありがとうございました』と礼を言っていた。素晴らしく、しびれる戦いだった」と話す。「9回で同点に追いつき、点をもぎ取った姿勢こそが、八王子実践の野球。結果はただ運の差だったのかもしれない」とも。「大切なのは今後、皆さんがどう次の一歩を踏み出すか。これからの皆さんのさらなる成長を期待している」とエールを送った。