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八王子の精密加工業者がシルバーカーボン製名刺入れ 一人だけの「商品デザイン部」で開発

シルバーカーボンモデルの「CFRP CARD CASE」

シルバーカーボンモデルの「CFRP CARD CASE」

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 精密微細加工などを行うナラハラオートテクニカル(八王子市楢原町)が12月24日、シルバーカーボンを採用した名刺入れ「CFRP CARD CASE」を同社のフェイスブックページで公開した。

昨秋から販売を始めた「CFRP CARD CASE」

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 同社のブランド「『NA』design」の第1弾として送り出した同製品。炭素繊維であるCFRPとアルミ切削部品で構成し、上部にはメカニカルヒンジを取り付け、ケースに納めた名刺を固定する役割も持たせた。下部には開口部を設け名刺を押し出すことで取り出しやすくするなど随所に工夫を凝らしており、オリジナルモデル(2万8,000円)は昨秋から販売している。

 オリジナルモデルはフェイスブックユーザーを中心に話題となり、雑誌でも取り上げられた。約3万円と名刺入れとしては高価な部類に入るが、「普通の名刺入れの2倍も3倍も長く使っていただけるので、愛着を持って使ってもらえれば」と開発を手掛けた同社の阪本滋さん。「使われている方によると名刺交換の際に『何ですかそれは』と9割近く聞かれるそう。商品としては尖(とが)りすぎているかもしれないが、刺さる方には使っていただきたい」とも。

 光沢のあるシルバーカーボン製のものは「一般的な黒つやなし、つやありとはだいぶ印象が変わる」と説明。近日中にも販売を始めるが、材料が貴重なことから「入手した時だけ少量製作するようなスタイルになる」と話す。価格は2万9,500円。このほか、内部が透けて見えるスケルトンモデルの開発なども進めているという。

 本業の傍ら、カーボン素材やプリント基板を採用したiPhone向けオリジナルケースなどのオリジナル商品を手掛ける同社。これまで社長の内野真治さんを中心に開発を進めていたが、昨春、もともと内野さんとは自転車友達だったという阪本さんがたった一人の「商品デザイン部」スタッフに就任。「現場が忙しく、商品に手をつけられなかったこともあって、手伝うことになった」と振り返る。

 カー用品の企画やメカ設計などの仕事をしてきたという阪本さん。アイデアの段階から量産化に至るまでのすべてを把握していることから「30年やってきたものの集大成としてやりがいがある。本業の中でのフラッグシップとなるものや会社の宣伝ツールにもなるものなので、作りたいものを作ろうという意識が大きく持っている」と話す。

 現在は首からぶら下げる社員証ケースやペンスタンド、腕時計スタンドなど新たな商品の設計も進めている。「一人でやっているが、世の中にある同じようなものを提案してもしょうがない。まずは内野さんをその気にさせるものを次々と作り、最終的に会社に貢献できれば」。今後はクラウドファンディングなども活用しながら商品作りを進めていく方針だという。

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