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エレベーター部品メーカーが工場見学再開 プログラム刷新、1000個のエレベーターボタン展示も

エレベーターで使われているボタンを集めた「1000のボタン」

エレベーターで使われているボタンを集めた「1000のボタン」

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 エレベーターの操作盤や表示機などを手掛ける島田電機製作所(八王子市大和田3)が9月10日、一般向けの工場見学「工場のぞきみ見学会」を始めた。

オリジナルキャラクター「ボタンちゃん」のボタンも

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 1933(昭和8)年創業の同社。2013(平成25)年に世田谷から八王子に移転。エレベーターホールに設置される到着灯や押しボタンなど、エレベーターの意匠にまつわるさまざまな製品を手掛ける。工場見学については、昨冬から行っていたオフィスの改装工事のために一時取りやめていたが、プログラムを刷新した上で、改めて始めることにした。

 約1時間のコースを巡る見学会では、製品設計を行う部署や、レーザー加工など機械加工の部署などに加え、オフィスリニューアルに合わせて新設された同社のマスコットキャラクター「ボタンちゃん」がモチーフの「ボタンちゃんカフェ」などに立ち寄る。

 コースの途中には、国内外で実際に使われているものや、オリジナルのものなどエレベーターのボタンを1048個展示する「1000のボタン」のほか、到着灯などを飾った展示室なども見学。エレベーターにまつわるクイズや、オリジナルグッズが手に入る「工場ガチャ」なども楽しむことができる。

 見学会は2年ほど前から行っていたという。同社総務部の鈴木咲子さんは「80年続いている会社であっても一般のお客さまには知られていない。皆さんに発信し、知ってもらいたいと思って見学会を始めた」と話す。「工場見学はたくさんあると思うが、エレベーターは特別なもの。お子さまだけでなく、マニアックな大人の方にも大反響だった」とも。

 新プログラムの目玉である「1000のボタン」について、「エレベーターのボタンが好きな子どもはたくさんいる。子どもたちにできるだけインパクトを与えながら、注目を集められるような展示が何かできないかと思った」と営業技術部の仲松拓弥さん。扇風機マークのボタンなど日本では見掛けないものも用意しており、「基本的には使われているボタンを並べさせていただいているが、遊び心で『楽園』『男湯』『女湯』など、にやっとしていただけるような仕掛けも盛り込ませていただいた」と話す。

 当初、見学会はオフィスのリニューアルを終えた今春から再開予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け時期を遅らせたという。「できるだけ考えられるコロナ対策を行って、少人数だが丁寧に案内していければ」と仲松さん。「親子連れの方が多いが、なかなかエレベーターが好きな人がつながることができるコミュニティーもないので、それらの方が情報を拾えるように発信もしていければ。自分たちが作った製品を利用している方々の顔を見たり、コメントをもらったりすることは励みになる。工場見学で説明することが、会社を客観的に見る機会になっており、刺激にもなっている」とも。

 鈴木さんは「老舗企業ならではのところと新しいところを感じ、見てもらいたい。学生やものづくりに興味がある人など若い人たちにも来ていただければ」と話す。

 見学会は、毎月「0」がつく営業日に実施。1日3組分の枠を用意しており、定員は各組4人まで。完全予約制で、申し込みは同社ホームページから受け付ける。参加無料。

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