総務省、地デジ「多摩デジタル局」の設置見直しへ-八王子で混信の恐れ

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 総務省は9月1日、設置を予定していた県域放送を行う地上デジタルテレビ放送の中継局「多摩デジタル局」の計画を廃止すると表明、パブリックコメントの募集を開始した。

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 地上デジタルテレビ放送はこれまでのアナログ放送と異なり、周波数の高いUHFを使用する。東京都内に関しては東京メトロポリタンテレビジョン(千代田区)が「TOKYO MX」として放送を行い、東京タワーに置かれた「東京デジタル局」から電波が送られているが、多摩地区の一部では高層ビルなどの増加で電波の受信品質が低下。受信ができない地域が発生するおそれがあることから、「多摩デジタル局」の設置を計画、当初は2009年から電波の発信を始める予定だった。

 しかし、2007年12月、同省の電波監理審議会が一部地域を除けば、ほとんどの地域で東京タワーからの電波が十分に受信できると判断。中継局のロードマップから削除するよう答申した。これに加え今回、「計画通りに置局した場合、デジタル混信が八王子市内の一部に発生する可能性も判明した」と同省。これらを受け、設置計画を廃止することを打ち出した。

 多摩市や町田市など受信障害が起こる地域に関しては、小規模なデジタル中継局を2局設置し対応。中継局は2011年春から夏にかけて順次開局する計画を立てた。一般からの意見を受けた後、電波監理審議会に諮問、その後正式決定する予定。

 パブリックコメントの受け付けは10月1日まで。

【お詫びと訂正】初出時、県域放送を対象としたものである旨の記述がありませんでした。お詫びし、訂正いたします。

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