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八王子の欧風カレー「カキノキテラス」が話題に 遊郭跡に残る古民家を改装

古民家を改装し落ち着いた雰囲気の店内

古民家を改装し落ち着いた雰囲気の店内

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 八王子の田町地区に欧風カレーをメーンとしたレストラン「カキノキテラス」(八王子市田町)が8月10日にオープンして以来、客が絶え間なく訪れている。

メーンメニューの1つ「山形米沢豚のカツカレー」

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 ジャックル浦島屋(田町)が新業態として出店した同店。3日間かけて仕込む欧風カレーをメーンとしており、「山形米沢豚のカツカレー」(1,380円)や「12品目の旬の野菜カレー」(1,180円)などを用意。このほか、サラダなどのサイドメニューやスイーツ、ドリンクメニューなども展開する。

 浅川の南岸、八王子駅から徒歩15分ほどの距離にある田町地区。約60年にわたって「八王子遊郭」として一時代を築き、遊郭が立ち並んでいた通りは片側1車線、幅員18.43メートルの幅広い道路として、かつての名残を見せる。現在は田町地区を、歴史を踏まえた上でアートな街にする活動も行われるなどデザイナーやアーティストからも注目を集めるエリアとなっている。

 今回は同社が運営する「業務スーパーリカーキング田町店」の道を挟んで前にある古民家を改装し出店。「前からカレー屋さんがやりたかった」とマネジャー兼シェフの鈴木さん。「会社としても飲食店をやりたかったこともあり、誰も住んでいないしもったいないということで準備を進めてきた」。デザイナーや建築家らとともに家の中を見た際に一目ぼれしたという。「中も好きにいじっていいとのことだったので、ゴールデンウイークごろから動き出した」とも。

 建具などは生かしながらも照明をアンティークなものに変えるなど工夫。テラス席18席を用意し、店内と合わせて46席を設ける。店の名前は改装前からシンボルとしてあった柿の木から取ったという。「いい木だなと毎日見ていた」と鈴木さん。手入れされていなかった庭園もきれいに整えスタイリッシュな空間を作り上げた。「古民家と今風なものを合わせた」と話す。

 メニューは都内の有名店を食べ歩くなどして開発を進め、「とがったカレーではなく、皆さんが好きなものをコンセプトとしている」と鈴木さん。甘さを残しながらスパイシーに仕上げ「家庭風でありながら、こだわっている。ランチタイムにどちらか選べる手作り総菜やサラダも自慢」とも。「赤い福神漬けが嫌」と添えている漬物も時期に合わせて変えるなど工夫する。

 口コミやネットでの評判が高いこともあり、オープン以後、混雑が続いている。ランチタイムにはテラス席まで混み合うことも。「30~50代の方が多いが、近所の方も多く、年を召された方もよくいらっしゃる」と鈴木さん。八王子駅から徒歩15分と距離はあるが、「そういう店を探して通うのもトレンドになってきていると思う」。今後は店内のスペースを生かして、コンサートや朗読会などイベントの開催も目指す。「ゆっくりできるので一回お越しいただければ。昭和に帰った気分になれるはず」と呼び掛ける。

 営業時間は11時30分~21時。木曜定休。

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