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八王子で木の皮むき間伐体験 眠っている地元の森活用目指す

木の皮をむいている様子

木の皮をむいている様子

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 八王子市内・高尾エリアの森で8月11日、スギやヒノキなどの木の皮をむく体験をする「八王子きらめ樹プロジェクト体験会」が行われる。

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 2017年に八王子市が市制100周年を迎えることを受け、市内の森を活動の場所として有志が集まり、市民参加イベントなどを展開している同プロジェクト。今回は木の皮をむいて立ち枯れさせてから切り倒す「皮むき間伐」を「きらめ樹間伐」と呼び、女性や子ども、シニア世代など誰でも参加できる体験イベントを企画した。

 皮むき間伐という「昔ながらの手法で間伐をすると良い点がある」と同プロジェクトに携わる村上右次さん。通常の間伐では木が水分を含んだ状態で行われるため運び出すのも重労働だが、皮をむいて乾燥させてから間伐をすると「2メートル位の長さだと女性でも肩に担いで持てるようになる」という。

 「皮をむいてしばらくすると葉が落ちるので、地面に太陽の光が差し込む。すると、太陽を待っていた種子が発芽し、1年で20種類以上の植物が増える。植物が増えると小さな生物が増え、それを食べる鳥や小動物が増える。スギ、ヒノキだけの森が多様な森に変化していく」とも。

 市制100周年の本番となる来年は市の市民提案事業の一環として、「きらめ樹間伐」に加え、子どもたちを対象としたキッズキャンプや冬の森を散策する催しなど、さまざまな活動を展開していくことにしている。

 「八王子には素晴らしい森がたくさんある。生活に必要な材料を作る目的など未来のために日本人は植林をたくさんしてきたが、さまざまな状況から手入れが十分でなくなった森がたくさんできてしまった。500年後の未来に残したい森づくりを一緒に楽しみたい」と村上さん。

 「東京は今、世界で旅行に行きたい都市ナンバーワン。魅力的な都市の源は、八王子を含め五日市、奥多摩に至る豊かに育まれている森があるからで、森は人の命の源。上流部の豊かさは下流へと流れていくというつながりを八王子市民に知っていただくことで、さらにポテンシャルが上がり魅力的な街になっていき、市外から多くの人が訪れる街となっていくはず」とした上で、「アメリカのポートランドが移住したい街ナンバーワンのように、市民に誇りが生まれ、多くの市外の人が移住したくなる街になれば」と期待を込める。

 参加費は、大人=3,000円、大学生・高校生=1,000円、中学生以下無料。申し込み方法など詳細は「こくちーず」内イベントページで紹介する。

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