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【八王子ビートレインズ特集】バスケットカウント Vol.6

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 2018年シーズンからB2リーグに参戦している「東京八王子ビートレインズ」。同チーム広報の協力の下、ホームゲームの開催に合わせ、試合の見どころや選手について紹介していく。今回はその第6弾。

 1月18日に行われた「青森ワッツ」戦に勝利し、連敗記録を20で止めたビートレインズ。その後、翌19日に行われた青森戦、同26日に行われた「バンビシャス奈良」戦をそれぞれ勝ち、3連勝と勢いが付いたように見えたが、そこから5連敗と厳しい状況が続いている。

 15日に開催するシーズン第22節「広島ドラゴンフライズ」戦は、エスフォルタアリーナ八王子(八王子市狭間町)での1カ月ぶりの試合となる。試合開催を前に、次節の見どころを望月さんとともに伝える。

 

第22節の見どころ 八王子ビートレインズ広報・望月舞子

−1月に3連勝の後は5連敗となってしまいました。現在のチームは状況は?
望月 「島根戦、金沢戦では背番号23・クリーアンソニー・アーリー選手が脳振とうの診断を受け出場ができませんでした。得点力のある選手だけに欠場はチームにとって苦しい状況ではありました。しかし、選手一人一人が自分の仕事を果たさなければ勝利をつかむことはできません。その強い気持ちを持って臨んだ島根戦、金沢戦でした。結果的には敗戦となりましたが、今は順位を1つでも上げることが何よりも大事なので、気持ちを切り替えて広島戦に臨みたいと思います」

−広島とは初対戦となりますが、どのようなチームだと分析していますか?
望月 「シーズン序盤から西地区の上位をキープしているチームです。1月下旬に元NBAプレーヤーの背番号14・カール・ランドリー選手を獲得しました。八王子のクリーアンソニー・アーリー選手も元NBAプレーヤーなので、2人のマッチアップはぜひ注目いただきたいです。また背番号2・朝山正悟選手や背番号13・山田謙治選手など経験豊富な選手をいかに抑えるかが鍵になると思います」

−エスフォルタアリーナ八王子での試合は1カ月ぶりです。対戦に向けた意気込みは?
望月 「久しぶりの八王子開催で、私たちもですが、ファンの皆さまもとても楽しみにしている試合だと思います。1カ月前は連敗が続き苦しい状況でしたが、そこから白星を挙げ、戦力もそろってきているので、チーム力がパワーアップしたトレインズに期待していただきたいです」

−今節でのイベントは?
望月 「本節はスーパーアルプスの冠ゲームです。ハーフタイムには大抽選会を実施します。またトレインズのチアダンススクールや、八王子で活躍するダンスチーム『BEE FREE』の出演もございます。ぜひバスケット以外のコンテンツも楽しんでいただきたいです」

−ブースターの皆さんに向けてメッセージを。
望月 「いつも熱いご声援をありがとうございます。アウェーの青森、奈良と勝利をつかむことができましたが、ホームでは、しばらく勝利の瞬間をお見せできていません。相手は強豪ですが、気後れすることなく最後まで全力で戦いますので、会場で熱い熱いご声援をお願いします」

−ありがとうございました。

2月15日(金) 19時 TIPOFF
2月16日(土) 15時 TIPOFF
会場=エスフォルタアリーナ八王子(メイン)
VS 広島ドラゴンフライズ

 

Pick up Player|#9 岡田 優

 毎回、同チームの選手1人に迫り紹介する「Pick up Player(ピックアップ・プレーヤー)」。今回は背番号9・岡田 優に迫る。

 12月7日の試合にて個人通算7000得点を達成した背番号9・岡田優。13年というキャリアで7000得点達成は並大抵のことではない。この記録達成を待ち望んでいたファンは全国にたくさんいたであろう。しかし、この偉業達成の裏には誰も知らない苦難があった。

 岡田は中学1年からバスケットボールを始めた。大学4年の時に就職活動をするも、bjリーグが開幕したことを知り、プロバスケットボール選手の道を選択する。

 プロになってからは「バスケットボール=仕事」と思うようになった。そのためシーズン中はバスケットボールに打ち込み、オフになるとバスケットボールから離れて過ごしていたという。高松ファイブアローズでは4シーズン在籍し、プロとしての姿勢や生き方を学んだ。同時に勝たなければならない、見合った活躍をしなければならないというプレッシャーを感じたという。京都ハンナリーズに移籍したころには、プレッシャーも面白いと思えるようになった。それは自分に期待してくれている証だと思えたからだ。「逆にプレッシャーを感じなくなったら自分は評価されていないのと同じだと気付いた」という。そうして岡田は自分のキャリアを積み重ねてきた。

 13年目を迎える2018年夏、いつもと同じようにバスケットボールから離れたオフを過ごしていた。きっとどこかのクラブと契約をしてバスケットボール選手としての生活ができるものと思っていた。しかし現実は違った。どこのクラブとも契約できないまま2018-19シーズンが開幕。「もうこれで引退なのかと思った。ファンは7000得点達成を楽しみにしてくれていたが、達成できないまま終わると思った」。引退後はバスケットボールから離れた仕事に就きたいと思っている岡田は一般企業などの就職を考えていたが、いざ就職先を探してみると自信がなかった。「経験も資格もない自分には何ができるのか?」。どこかのクラブと契約をしたくても体を動かしていなかった岡田のコンディションは決して良いとは言えない状態だった。初めてバスケットボールから離れて過ごした自分を後悔した。そしてセカンドキャリアについて何も準備をしていなかったことを怖いと思った。

 そんな時に八王子からオファーが来る。「どんな条件でもこの話を受けるべきだ。自分にはこの道しかない」。そう思った。この縁がなければ岡田の7000得点は成しえなかったかもしれない。

 思ってもみなかった形でスタートを切った岡田優13年目のプロ生活。この数ヶ月で得た経験はさらに岡田を成長させてくれた。改めてプロバスケットボール選手として生活できることに感謝して岡田は今日もコートに立つ。

写真提供:© TOKYO HACHIOJI BEETRAINS

【東京八王子ビートレインズ】

2012年春にバスケットボールを通じて八王子のまちおこしを目指そうと「東京八王子トレインズ」として結成。2015年には当時の国内リーグ「日本バスケットボール育成リーグ(NBDL)」に加盟。2016年秋からスタートした男子プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」では、「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボール(JPBL)」が手掛けるB3リーグに参入した。2017年シーズンは同リーグを優勝で終え、B2・B3リーグ入れ替え戦にも勝利。今シーズンからは「東京八王子ビートレインズ」と名を変え、B2リーグで戦っている。

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