高尾山の麓にある高乗寺（八王子市初沢町1425）で12月31日、年越しイベント「書き修め会」が行われる。

　1394年に開山した同寺。観音信仰の札所として市内で展開されている「八王子三十三観音霊場」の19番札所であるほか、2009年5月に亡くなった歌手・忌野清志郎さんの墓が建立されていることでも知られる。

　アートマネジメントやコンテンツの企画・制作などを行うeND（世田谷区）が企画する同イベント。同社が中心となって進めている、LED照明を使うことで和の趣を残しながら節電の推進を目指す「灯プロジェクト」の一環として行われる。

　イベントを行うのは今回が始めて。「八王子発で日本初の新しい年越し行事」と同社社長の前さん。「本年を終え、新しい年に向かう上で私たちに何かできることはないだろうかという思いから企画立案がスタートした」

　企画は同寺住職から言葉から思い浮かんだという。「『未来につなげるべく踏み出しましょう』との住職の言葉がとても心に響き、自己を見つめ直し、今年を振り返ることができるような、そして、気持ち新たに新年につなげることのできるような企画が浮かんで住職に提案させていただいた」と前さん。

　当日は場内を和ろうそく型のLEDを使ってライトアップした上で、今年起こったことや感じたことなど日頃の思いを書に記す「書き修め」を実施。「『暗さを楽しむ』という取り組みも絡めて、お寺からの発信として節電へのアピールにも踏み込む」という。「節電しながら、日本の伝統的な情緒あふれる照明演出を行う」とも。年越しそばも振る舞うか、除夜の鐘つきや読経、新年祈願も予定する。

　開催時間は23時～翌1時。参加無料。