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八王子駅近くのビルで合同アートイベント-空きテナントが期間限定ギャラリーに

ビルの空きフロアを活用して作品を展示する「AKITEN」の模様

ビルの空きフロアを活用して作品を展示する「AKITEN」の模様

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 八王子駅北口の商業ビルなど6カ所で11月30日から、空いているテナントを期間限定でギャラリーとして活用するイベント「AKITEN(アキテン)」の第2期が開催される。

壁のシミを生かした大野力さんらの作品

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 TYRANT一級建築士事務所(八王子市明神町2)の松葉邦彦さんや八王子市議会議員として活動する及川賢一さんら有志が集まって企画・運営する同イベント。今年4月には、駅近くの千島ビル(東町)の空きテナントを使って実験的に実施。今回、イベントに「AKITEN」の名を付けて2度目の開催にこぎ着けた。

 今回は規模を大幅に拡大。西放射線通り商店街(ユーロード)沿いにあるビルの空きテナント4カ所をはじめとした各所でアーティストによる作品展を開催することにした。第1期は今月23日~25日に実施。この時期の開催について、「空いているテナントを借りて行うものなので、場所によっては空調もない。そうなると、できるのは春か秋のどちらか」と松葉さん。労力がかかることもあり、「半年に一度くらいと考えていた」(及川さん)とも。実験的に行った前回を踏まえて、イベントのクオリティーを上げることも目標に9月ごろから準備を進めてきた。

 作家は公募で集めたほか、「友人や先輩にも声を掛けた」と松葉さん。今回は市内外から14組のアーティストが参加。千島ビル6階では、東京芸術大学美術学部建築科の学生による展示が行われるほか、前野ビル(旭町)3階では、東京造形大学(宇津貫町)「フォトグラフィックプロジェクト」の学生が八王子の街を撮影してまとめた「手作りアートBOOKになった八王子」を行うなど、学生による展示も見ものとなっている。

 業界の第一線で活躍するアーティストも数多く登場し、網代園ビル(横山町)3階の1室では、住宅や商業空間の設計に携わる建築家の大野力さんと額装ディレクターの中村明博さんが部屋のシミを額縁で飾ることで壁をアートに変えるなど、会場を生かして創意工夫した作品を展示。アートスタジオ「pimp studio」(北野町)のメンバーや八王子駅南口のアトリエ・カモミール(万町)を拠点に活動するアーティスト・Yamamoto Harucaさんら地元の作家も顔をそろえた。

 目星を付けていたビルのオーナーに自ら話を持ちかけるなど、有志による手作りイベントが特徴の「AKITEN」。今回、チラシができ上がったのが開催1週間前となるなどタイトな進行となった。規模が大きくなればなるほど時間と労力もかかるため、「次からは年に一度になるかも」と松葉さん。ただ、及川さんは「やっていることへの反応は大きい。期待感も感じる」としたうえで、「前は1カ所で点だったものが、今回、線でつながり街歩きができるようになった。次は面になれば」と期待を込める。

 NTT東日本八王子支店(八日町)の敷地内やギャラリーカフェ「MODESTE」(元横山町3、TEL 042-686-0758)などでも開催。12月2日まで。開催時間は12時~17時。各会場に入場できるパスポートは300円。

【お詫びと訂正】初出時、「無料」といたしましたが、一部を除き有料のため、「各会場に入場できるパスポートは300円」といたしました。お詫びして訂正いたします

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